コラム キキミミポスト「高級キッチンの夢」byオハラキキ【2024年6月号】
今年に入ってからなんとなくですが、キッチンのリフォームを考えるようになりました。
私はシステムキッチンについての知識がほぼゼロだったので、理想のキッチンをネットで探したり、リフォーム雑誌を買ったり、まずは情報収集をスタートしました。
そうなると、不思議なもので、これまで素通りしてきたメーカーのショールームや新聞折込のリフォームチラシがやたら目につくようになるんですよね。
そして、わかってきたのは、何百万円もする最近の高級キッチンシリーズは、どこもかしこも高性能だということ。もしもこんなキッチンが我が家にやってきたら、生活の質が上がり、ついでに料理の腕も上がるのではないかと期待が膨らみました(笑)。しかし価格が高すぎる…夢のまた夢だ…。
情報収集しているうちに「高級キッチンじゃなくてもいいからリフォームしたい」という気持ちが沸き上がって、ついに、初めてリフォーム屋さんのショールームを訪れました。
なんとそこには私が夢に見た大手メーカーの高級キッチンが展示されていたんです。カタログで見たことのある高級キッチン!そのなかでもかなり上位の商品です。しかも「展示品に限り半額」との札が。早い者勝ちと言われ、すぐに見積りをお願いしました。
これなら工事費を入れても予算内に収まるはず。私はなんと幸運なんだろうとウキウキしながら、家に戻ると早速配置を考えました。「あのサイズだとこの辺りまでくるから、食器棚は向こう側に移して…」と妄想が始まり浮かれ気味の毎日でした。
後日、待ちに待った見積書が届きました。驚くことに見積金額は私の予想の3倍。詳細を見ると、確かにキッチン本体の価格は半額ですが、工事費以外にも分解費、組み立て費、搬入費と、オール電化にする費用も高額で、さらにキッチン周りの壁やフローリングのリフォームも含めるとその金額になるんだとか。
「キッチンの工事だけで他は不要だから安くならないか」と掛け合いましたが、商品が破格の値段なので単体リフォームのみは受け付けないとのこと。あっという間に夢が消えていきました。
こんなケースがあるとは、まだまだ勉強不足でした。そんなウマい話はないってことですね(笑)。