千葉彩景「三光鳥(サンコウチョウ)」【2024年7月号】
2024/7/4
鳴き声が「月日星ホイホイホイ」と聞こえる
7月の和風月名は『文月』、七夕に詩を詠んだり、書物をひらいて夜風にさらす風習があったことから、これらを表す言葉が転じたという説があります。7月7日の七夕は天の川を挟んで最も光輝く織姫と彦星の二つの星がめぐりあう物語としてあまりにも有名です。
ところでこの季節にふさわしく、鳴き声が「月日星ホイホイホイ」と聞こえ、目の周りと嘴が青色で長い尾を持つ不思議な姿の三光鳥(サンコウチョウ)をご存じでしょうか。長い尾をひらひらさせて森の中を飛ぶ姿は星座のロマンに満ちた7月にふさわしい不思議な雰囲気を纏った夏鳥です。ツキ(月)ヒ(日)ホシ(星)ホイホイホイと鳴くことから三つの光、三光鳥の名がついたようです。この季節(春~夏頃)、千葉県でも山間部に行くと稀にこの不思議な美声が聞こえますよ。
(文・写真/森口晃・千葉県内で撮影)