千葉彩景「ジョウビタキ」【2024年12月号】
2024/12/5
12月の和風月名は「師走」。なにかと気忙しくなる年末ですが、たまにはゆっくりとバードウォッチングでもいかがでしょうか。
この頃、見られる代表的な野鳥の一つはジョウビタキでしょう。北方より冬を越すために日本にやってきます。千葉市内中心部の公園でもしばしば見ることができます。雄は頭部が銀白色、顔は黒、腹部は赤茶色。両翼に白斑がありよく目立ちます。
ジョウビタキのジョウ(尉)は銀髪のことで高齢の男性という意味です。鳴き声は「ヒッヒッカッカッ」と聞こえます。この「カッカッ」が火打石を叩いている音に似ていることから「火叩き」がヒタキの語源だとか。枕草子で「ひたき」と書かれているのがジョウビタキではないかと云われているそうです。清少納言も宮中の庭にやってくるこの美しい野鳥を愛でていたのでしょうか。
(文・写真/森口晃、千葉市内で撮影)