鳥ちゃん的佐原 第2回「佐原の大祭」

  2023/9/29
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以下は 1 年前に書かれた内容です

僕たちの誇り佐原の大祭

佐原の大祭は、二つある祭りの総称ということはご存じでしょうか?

その二つとは夏に開催される「八坂神社祇園祭」と秋に開催される「諏訪神社例大祭」です。

夏の八坂神社祇園祭は7月。秋の諏訪神社の祭礼は10月に行われます。この二つの祭りは300年以上の歴史があり、2023年現在、『ユネスコ無形文化遺産』と、国の『重要無形民俗文化財』に指定されています。

なぜ、佐原の大祭は美しい祭りなのか

佐原の大祭のよそにはない見どころは、なんといっても山車です。佐原型の山車は、他県やほかの国行っても、こんなに美しいものはありません。

では、なぜ美しいのか?

それは、山車の進むスピードです。佐原の山車曳きの‘いい曳き方‘は、山車は止めずに、ゆっくり進ませ、提灯を揺らさず、まるで人形が歩いているような曳き廻し方がよいとされています。

ここが、佐原の大祭の美しさの所以だと思います。香取街道や小野川沿いなど、電線が無い場所での曳き廻しは、人形も高くなるので『大人形が歩いているんじゃないか』ってくらい美しいです。

圧巻の「のの字回し」

のの字とは、佐原型の山車の曲曳きの1つであり、左前の車輪(ハンマ)を軸として、時計回りに山車を回転させることです。合計4,5トンにもなる山車を若連で力を合わせて、回す姿はとても勇ましく、佐原の大祭の見どころです。

上新町ののの字

のの字にも良いのの字、ダメなのの字があります。良いのの字の特徴は、

  • ゆっくり回って
  • 提灯が揺れず
  • 車輪のきしむ音が聞こえず
  • 軸がずれず
  • まるで人形が能を舞っているような

そんなのの字がいいとされています。逆に1番大事、守らなければいけないことは、絶対に止めないことです。

僕がのの字をやっていて思うことは、「きつい」以外の言葉が見当たらないです(笑)でも、万が一途中で止まったら格好悪いですし、参加している町内対して、申し訳ないです。過去に何度か、のの字中に止まってしまった経験があるのですが、止まった瞬間に「終わったぁ。。」となってしまいます。それぐらい、失敗が許されないのが佐原ののの字回しです。

ここで、佐原型の山車の特徴について解説していきます!

歴史ある山車の姿

こちら写真の山車は上中宿の山車です!

見たことあるよって方いるかもしれません。

なぜなら!

今年(2023年)の秋祭りポスターの山車だからです!

なんと、この山車1852年に造られました。

ちなみに。今年はペリー来航150周年の年、つまりペリーが来航したのは1853年なのですが、この上中宿の山車が製作されたのは、ペリー来航より前ということになります。

ペリー来航の時代から先代から町内の人が大事に保管してきた山車が、この秋祭りに姿を現しているのも、佐原の山車の特徴の一つです。

日本3大囃子! 佐原囃子!

佐原囃子は、ほかの地方の囃子とは違い、「和楽器のオーケストラ」と呼ばれています。笛方や太鼓方などの総勢15人ほどで構成され、祭りを盛り上げます。

佐原囃子には感情がある、命がある。とみています。曲がる時の曲目『ひしぎ』がありますし、神社や、街道などは『段物(だんもの)』と呼ばれる神聖な曲目を使うなど、それぞれの曲に役割があり、名面にあった演奏になります。

「感情を持った唯一無二の音楽」

僕は、佐原囃子をこう呼んでいます。佐原囃子はほかの囃子と違い場面場面で感情があります。盛り上がる時、惜しむとき、歌うとき、など、他の囃子とは違い、感情を持っています。

代表的なのが小野川沿いの新宿側(左岸)の上川岸小公園から忠敬橋までの区間です。その区間においては、多くの町内は「早物(はやもの)」と呼ばれる盛り上がる曲で通ります。早物はとても盛り上がる曲であり、雰囲気を一変させる曲だと思います。

また、下座連によって、下座が180度違うですし、考え方も違います。

下座には大きく3つの流派があり、それぞれ・牧野流・玉造流・神里流があります。昔は佐原の近隣の村や地区の方々が下座を演奏する形だったそうです。そのため、それぞれの村や地区の形が地域の名前をつけた流派になりました。

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1つの場所でも表現が違う!

先ほど述べた小野川の新宿側(左岸)の忠敬橋への上り方ですが、段物で上る町内もあります。多分時と場合によると思いますが、段物で上る時の美しさを紹介します。段物の厳粛な空気の中、山車、大人形が香取街道へ歩む姿は圧巻です。

早物で忠敬橋へ上る際も、盛り上がりがすさまじくこれぞ祭りの印象があります。段物とは違い、大太鼓の音がよく聞こえ、早いテンポの「わっしょい」が聞こえるのも佐原らしさを象徴するシーンです!

町内だけの曲!

佐原囃子の特徴として、町内の人形にちなんだ曲を演奏する町内が多いです。その曲が町内を代表する曲、町内の色になっています。そこで、町内の人形にちなんだ曲がある町内を夏秋2曲紹介します。

寺宿区 人形:金時山姥 曲名:金太郎

佐原の大祭 のライブ配信(令和5年 曲曳き(のの字廻し)) ©2023 佐原の大祭実行委員会

夏祇園祭の町内になりますが、寺宿の金太郎という曲は外せません。金太郎という曲は、童話の中の曲です。この曲が寺宿の曳き廻し中に佐原囃子連中さんが演奏されます。今年の夏祇園祭の中日に行われた整列からの、のの字の際に旧橋本スタンドへの入場の際に演奏されました。

その場面に立ち会いながら、『寺宿の金太郎で入場することは、それまでの他町さんの雰囲気を一気に寺宿の雰囲気にもっていけたな』と感じました。それくらい、寺宿には欠かせない曲です。

また、金太郎は道中や踊りの際にも演奏されます。

佐原の大祭 のライブ配信(令和5年 曲曳き(のの字廻し)) ©2023 佐原の大祭実行委員会
寺宿の金太郎から始まります

下分区 人形:小楠公 曲名:楠公の歌

東関戸区 人形:大楠公 曲名:楠公の歌

「青葉茂る桜井の里の渡りの夕間暮れ」で始まる楠公の歌ですが、この曲も雰囲気を町内の雰囲気に変えられる曲です。主にこの曲は自町に帰ってきたときに演奏されているという印象です。その際、町内の若連女子連全員で大合唱する姿は見る人を感動させます。また、この曲は終いの前に演奏される曲であり、祭りのクライマックスを演出します。

最後に

今回は、佐原の大祭について紹介しました。ますます、祭り当日が楽しみです!今週末10月1日は、下川岸区の山車会館搬出、下分区の人形レプリカお披露目で曳き廻しが行われます。是非お越しください!

次回は、秋祭りのおすすめの過ごし方初日編です!

以上は 1 年前に書かれた内容です
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