夏見台小学校で児童向け落語会、船橋在住の落語家が笑いの伝統芸能を伝える
7/14(日)夏見台小学校で児童向け落語会
船橋在住の落語家が笑いの伝統芸能を伝える
夏見台小学校(船橋市夏見台2-12-1、TEL 047-438-2000)で7月9日、船橋在住の落語家による落語会が開催され、同校の4年生約110人が参加した。
落語会を企画したのは、4年生の学年主任・小山里美教諭。小山教諭は「子どもたちにさまざまな生の体験をしてもらいたい。伝統芸能の落語を通じて言葉の面白さを楽しんでほしい」と、2年前にも好評だった落語会を再び開催した。
出演したのは、落語芸術協会所属で二ツ目の春風亭橋蔵さん。橋蔵さんは船橋市在住で、普段は浅草や上野など都内の寄席を中心に回り、市内でも積極的に活動している。橋蔵さんは「少ない小道具を使って1人で複数の役を演じ、想像力を働かせて楽しむのが落語の見どころ」と話す。
国語の授業の一環として行われた同会。会場の視聴覚室には高座と、出演者の名前を記した「めくり」が設置された。めくりの字は、落語会をとても楽しみにしていたという4組の松本みりやさんが書いた。
会が始まると、まず橋蔵さんが落語の豆知識や楽しみ方を解説。「玄関の方向」「道具の使い方」「落ちの駄洒落」などを分かりやすく説明し、子どもたちの心をつかむためキュウカンチョウやサルなどの動物が登場する小ばなしを3つ披露すると、さっそく笑いが起きた。
その後、各クラスの代表児童8人と2組担任の菅野武蔵教諭がそばをすするしぐさに挑戦。橋蔵さんからやり方を教わった後で次々と高座に上がり、そばをすするしぐさを披露した。
最後に落語「初天神」を演じると、橋蔵さんのコミカルな演技に会場は終始笑いに包まれた。初天神は天神参りの道中、子どもが父親を茶化す演目。参加した児童からは「もう一回聞きたい」「落語の伝統を感じた」「落語の秘密がわかって良かった」などの感想が聞かれた。
橋蔵さんは「子どもたちがとても素直で、たくさん笑ってくれてやりがいを感じた。声をかけてもらえれば、喜んでどこでもやる。子どもたちが落語と親しむきっかけを作れたら」と充実した表情を見せた。
小川教諭は「ちょうど国語の教科書で『ぞろぞろ』という落語の話を勉強し始めたところ。今日の経験を学びにも生かしてほしい」と話した。