千葉スカイセイラーズ激動の2年目を完走【2024年9月号】
確かな手応えと成長で26年度千葉初の最大独立リーグ参入へ
千葉県初のプロ野球独立リーグ球団「千葉スカイセイラーズ」は先月24日四街道総合公園球場で山梨ファイアーウインズとの定期対抗戦最終戦にて今季の全日程を終了、NPBや他リーグとの交流戦を含めたシーズンを終えた。
最終戦は先発岡本投手兼任コーチが2奪三振の三者凡退で立ち上がると打線は初回に先制し試合を有利に進める。しかし2回、故障から復帰の今季初登板、2番手の青柳が同点にされると3回3番手の入口も山梨打線につかまり逆転を許す。しかし5回主砲亀山のホームランで1点差に追い上げる。ここで不運にも突然のゲリラ豪雨が発生、結局5回降雨コールドが成立しそのまま3―2で山梨が勝利、最終戦を勝利で飾ることは出来なかった。
今季は昨年所属した独立リーグ「ベイサイドリーグ」をリーグ運営不備を理由に脱退、主に関東圏で活動する日本最大の独立リーグ「ルートインBCリーグ」への加盟準備を進めながら、各地域の独立リーグチームなどとの交流戦を軸に精力的に試合を行った。また福岡ソフトバンクから投手コーチ兼任で岡本直也(27)、BCリーグ福島レッドホープスから大砲として名高い亀山宣夫(26)を獲得するなど補強も積極的に行い戦力強化を図った。
戦績は来季一足先にルートインBCリーグに参戦する山梨ファイアーウインズとの定期対抗戦を10勝2敗と圧倒、投打にわたり実力の差を見せつけた。また本紙8月号で既報の通りチャリティーマッチ開催で石川県、富山県の北陸エリアへ、また「関西さわかみリーグ」との交流戦では大阪府、兵庫県に遠征し多くの経験を積んだ。
そしてNPBファームとの交流戦も実施、東北楽天ゴールデンイーグルス戦では仙台市へ、埼玉西武ライオンズ戦では所沢市へ、読売ジャイアンツ戦では川崎市へと遠征、特に5月に行われた読売ジャイアンツ戦では敗れはしたが6―4と互角の戦いを展開した。
今季の活動内容を振り返り球団社長の杉山慎氏は「今年は特定のリーグに属さない形での活動になりましたが、山梨ファイアーウインズさんとの交流戦が12試合ありそれを軸に多くの試合が出来ました。リーグに所属していた昨年並みに試合ができたのは選手の経験値を上げる意味で非常に良かったと思います。来季も同じような活動になると思いますが、地域貢献を含め今季以上の成果を目指していきます」と語る。
来季は今季同様に各地で交流戦を重ね、26年からのルートインBCリーグ正式参戦の準備を進める予定だ。今後の千葉スカイセイラーズから目が離せない。
■プロ野球独立リーグとは…
NPB(日本野球機構・12球団)に属さない主に地域ごとに運営するプロ野球のリーグで、一般社団法人日本独立リーグ機構(IPBL)が管轄する。現在前述のルートインBCリーグの他、北海道、北陸、四国、九州などに6リーグ(関西さわかみリーグはIPBL未所属)
が存在する。これらの独立リーグからNPBのドラフト会議で指名される選手もおり、千葉ロッテの角中勝也、福岡ソフトバンクの又吉克樹らは主力として活躍中。そして昨年は千葉スカイセイラーズから平山功太が巨人に指名された。
千葉スカイセイラーズがファン感謝祭
千葉県初のプロ野球独立リーグ球団「千葉スカイセイラーズ」がシーズンを終え、支えていただいたファン、関係者に感謝の気持ちをこめファン感謝祭を開催します。日時は9月14日(土)、場所は船橋市のららぽーとTOKYOーBAY近くの船橋港親水公園(船橋市浜町2丁目1/JR南船橋駅近く)で11時~15時の予定。今年活躍した選手たちとのふれあいの場になるのでセイラーズファンのみならず是非足を運んでみてはいかがでしょう。