「薬がもらえない」 コラム/キキミミポスト【2024年12月号】
先月、母が長年通院している病院で困ったことが起きました。
母の住む自治体には総合病院がなく、いつも車で30分かけて隣町まで連れていきます。総合病院といっても片田舎ですから専門医が常にいるわけではなく毎月1回だけ他の病院から専門医が来ていますので、受診できるのはその日だけ。こちらの都合で通院日は選べず病院側が指定するだけです。母は足が悪く私は通院の度に仕事を休んで帰省しています。
母は何十年もその病院に通っていました。私が付き添うようになってからはもう6年目。先日、いつものように受診しましたが、これまで処方してもらっていたリウマチの薬について、医師から「もう出せない」と急に言われたのです。そもそも、リウマチの薬は担当する科が違うのは知っています。その病院のリウマチ専門医も決まった日しかいないため、母の通院日に一緒に受診することができず、担当医にお願いしてリウマチの薬を一緒に処方してもらっていました。これまで何年も便宜をはかってもらったことには感謝しています。
しかし、急に薬を出さないと言われて大変困りました。明日から飲む薬がなく、薬がなければ母はリウマチの痛みが出てしまうからです。
例えば「処方は今回限りで次回からは出せませんよ」と言われるのでしたら、次回の受診日まで別の病院を探すこともできたでしょう。しかし明日から飲む薬がないのに、出せないとは…。
余りに一方的だったので納得ができず、看護師さんに事情を話していつものようにリウマチの薬を出してほしいとお願いしました。同情してくれていたようですが「先生から出せないと言われているんです」と板挟みの様子。別の日にリウマチ科を受けなおして薬を処方してもらうように言われましたが、私は遠方から通院のために仕事を休んで帰省しているので、度々は無理な話です。
最終的には夫が対応を代わってくれて「先生と話したい」と受付へ。夫が怒っているように見えたのでしょうか、それから30分後、医師と話をすることもなくリウマチ薬の処方箋が渡されました。私が2時間ゴタゴタしたのはなんだったのか…。こういうときは女性だと軽く扱われるのかなあと残念な思いです。