「今月の人」 Bullet合同会社 代表 金子史子さん【2022年2月号】
砂糖・添加物なしでも濃厚なおいしさ
フードロスゼロのバナナジュース専門店「バナナライフ」
Bullet合同会社 代表 金 子 史 子さん(40歳)船橋市在住
砂糖や添加物を一切使わず、自然素材のおいしさを追求した甘くてヘルシーなバナナジュース専門店「バナナライフ」は千葉市内だけでも蘇我駅西口店、おゆみ野店、千葉みなと店、直営の稲毛マリン店と4店舗、全国では合計27店にのぼる。「バナナライフ」は東京渋谷区に本社を置くBullet合同会社がフランチャイズ展開しているブランドだ。
代表を務める金子史子さんは、24歳からアパレル業界に身を置き、現在も古着屋を経営。衣類を扱う業種柄、以前から環境問題に関心を持っていた。近年はアパレル店舗でも食品を取り扱うようになったことからフードロス問題を真剣に考え、2020年7月に同業者と共にバナナジュース専門店のフランチャイズ事業をスタートさせた。「フルーツのなかで最も流通量の多いバナナは、生産量の半分以上が店頭に並ぶ前に破棄されているのが現状ですが、この事業は冷凍したバナナをジュースにするのでフードロスゼロです」と金子さん。
健康志向が高まるなか「バナナライフ」のバナナジュースは、無添加、砂糖なしでも甘くて濃厚でおいしいと人気。もっちりとクリーミーな甘さが特徴の南米エクアドル産のバナナを青いうちから輸入し、独自の熟成方法により最も甘いタイミングで冷凍するのが秘訣だという。フランチャイズは資金面などのハードルが高いが、「バナナライフ」は低価格・低リスクで飲食業未経験者でも始めやすく、環境問題に貢献した事業であることや、アパレル業界で培った物売りのプロとしての販売・接客ノウハウも生かされていることなどから、順調に店舗数を増やしている。
稲毛海岸4丁目の稲毛マリン店は地元のマルシェに出展したり、近隣の店舗とコラボして商品開発を行ったりと地域を盛り上げる活動を継続。地域に根差した店になるよう各店舗でも同様の取り組みをしているそう。
プライベートでは子育て真最中の金子さん。直営店の稲毛マリン店で店頭に立つこともあり、お客さんとの会話が楽しみだと話す。子育て中のママと「お互い頑張りましょう」と声をかけあったり、天気の悪い日には「雨だとお客さんが少なくて困るわね」と心配する常連も。「ご近所の方々がこんなに応援してくれるなんて思っていませんでした。千葉のみなさんは本当に温かい人ばかりです」と笑顔。金子さんが目指すのは昭和の駄菓子屋のような存在だという。「お店が交流の場になったり、子どもたちの見守りにつながったり、地域から頼りにされる安心な場所になれたらと思っています」。
バナナライフ 千葉市内の店舗
◇稲毛マリン店/千葉市美浜区稲毛海岸4-6-13 稲毛マリンハイツ102
◇蘇我駅西口店/千葉市中央区今井2-4-6 ベーカリーズラボ内
◇おゆみ野店/千葉市緑区おゆみ野南6-15-9らーめん流神パーキング内
◇千葉みなと店/千葉市中央区問屋町11-4我流らあめん風神内