【セミナー開催報告】ささる!プレゼンの極意

  2025/12/6
シェア ポスト 送る

\12月4日(木)「ささる!プレゼンの極意」セミナーを開催しました/

 参加者がプレゼンテーションの作法を習得することを目標とし、ワークシートを活用しながら、相手に「伝わる」プレゼンを実現するための具体的な技術と心得を学ぶセミナーです。単に「伝える」(一方向、主語は自分)のではなく、「伝わる」(双方向、主語は相手)状態を目指すための極意について、セミナーの主要なポイントをご紹介します。

プレゼンの成否を分ける「3つのP」

 プレゼンテーションの成否は、事前の「準備・練習(リハーサル)」にかかっています。この準備を確実にするための重要なフレームワークが「プレゼンの3P」です。

 一つ目はPEOPLE(聞き手の設定)です。誰に対して話すのか、聞き手の会社における立場、人数、テーマに関する知識レベル、そして最も重要な「課題」は何かを深く掘り下げて、聞き手を理解することが求められます。

 二つ目はPURPOSE(目的)です。「プレゼンを聞き終えた後、聞き手にどう行動してほしいか」を明確に定める必要があります。例えば、「商品を買ってほしい」「イベントに来てほしい」といった、具体的な行動をゴールとします。そして、目的達成のために最も重要なのが、話し手の「話したいこと」ではなく、聞き手の「ベネフィット」を伝えることです。ベネフィットとは、商品やサービスを利用することで聞き手が得られる恩恵のことであり、単なる利点や機能である「メリット」の先にあるものです。例えば、高性能なカメラの場合、光学ズーム機能(メリット)があることで、「感動的な瞬間や特別な出来事を残すことができる」(ベネフィット)というように、相手の感情や得られる結果に訴えかけます。

 三つ目のPLACE(場所・環境)は、対面かオンラインかによって、会場の広さ、機材の仕様、接続ツールや接続ルールなど、当日の成功を左右する環境要因を事前に確認する項目です。

相手に「伝わる」構成と資料作成の工夫

 分かりやすいプレゼンテーションとは、メッセージが端的で明確にまとめられており、資料がシンプルに作られています。資料作りは、まるで「料理作り」のように、聞き手の状況(料理なら、子どもか高齢者かなど)に合わせて材料の提供方法を変えるのと同じく、相手のことを考えながら作る必要があります。

 メッセージを明確に伝えるための基本構成の考え方として、「過去→現在→未来」や「現状→問題・課題→解決策」など、資料の流れの「型(パターン)」を予め用意しておくことをお伝えしました。
また、主張を論理的に組み立てるための強力なツールとしてPREP(プレップ)法を紹介。PREP法は、P(Point: 主張・結論)から入り、R(Reason: 理由)を述べ、E(Example: 具体例)で裏付け、最後に再びP(Point: 主張・結論)で締めくくる構成です。投影用のスライド作成においては、一つのスライドに多くの情報を詰め込むのではなく、「1スライド1メッセージ」を心がけることで、聞き手が情報を瞬時に理解しやすくなります。

聴衆を惹きつける「話し方・立ち振る舞い」と極意

 プレゼンの「話し方、立ち振る舞い」として、聴衆を惹きつけるために人の「聴覚」と「視覚」の五感に働きかける工夫が必要です。
 「耳」に訴えかけるためには、文章を極力短く区切り、程良く間を取って聞き手に考える時間を与えます。また、声の大小や高低を使い分けて抑揚をつけることで、メッセージにメリハリが生まれます。
 「目」で記憶に残すためには、ジェスチャーを肩幅より広めに使い、意思決定者やキーマンを見極めてアイコンタクトを行うことが効果的です。重要な箇所では真剣な表情を、それ以外では笑顔を使うなど、表情の使い分けも聴衆の関心を維持します。
 結局のところ、「ささる」プレゼンの極意とは、話し手の話したいことよりも「聞き手のベネフィット」を重視し、終始「聞き手」の立場を考えて話すこと、そして何度も練習を重ね場数を踏むことが大切ですね。
ちばみなとjp
ちばみなとjp
千葉市中央区・千葉みなと発 『ローカルをサブカルでリリカルに!』 千葉市で暮らす人々のライフスタイル発信メディアです。
プロフィールや他の投稿を見る

シェア ポスト 送る