2022年3月3日、「第6回 持続可能な地域づくりについての意見交換会」行いました
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3月3日(木)、「第6回 持続可能な地域づくりについての意見交換会」行いました。
今回は、「持続可能な農業」について意見交換をしたいということで、30代~50代の若手と呼ばれる農家の方々に集まっていただきました。
出席いただいたのは、飯島直人さん(米専業)、松﨑 秋夫さん(米、いちご)、関秀典さん(米、ハーブ)、関谷啓太郎さん(米、狩猟)の4名。
まず、話題になったのは21年のJAによる米の買い取り価格が7,000円(60kg)ということで、生産原価をはるかに割ってしまっていること。
米余りの状況が続いており、買い取り価格が上がる気配はないという厳しい現実を踏まえての意見交換となりました。
・買い取り価格の原価割れ状態が続くと、この地域でも、農家の高齢化と相俟って、稲作をやめる農家が出てくるのではないかという危惧がなされているが、それどころか大規模にやっている農業生産法人が稲作をやめたり、倒産したりという可能性もある。
・今年になって、肥料と燃料のコストが上がってきているので、さらに状況は厳しくなるだろう。
・解決策としては、JAに頼らず自分で売るのが一番。生産コストは14,000円から12,000円(60㎏)にまで圧縮は可能だと思うので、自分でそれ以上の値段で売れる工夫をすることが大事。
・地域で稲作をやめる人達が増えてきており、田んぼをつぶさない代わりに他の人にやってもらうということが行われているが、それも限界があるだろう。
・稲作を続けるとなると、規模を大きくしないで、良い田んぼに絞ってやれば、可能かもしれない。
・稲作が厳しくなったら、兼業としてやっているハーブやいちごづくりの比率を高めることも考えている。
・有機稲作と慣行稲作のミックスでやれば、可能性はなくはないかもしれないが、自分がやるかどうかはわからない。
・飼料米WCS(ホールクロップサイレージ)については、牧場に近い田んぼでないと使ってもらえないので、一般解としては現実的ではないだろう。
・農機具のシェアやリースによって農機具への多額の投資を減らすことで、コストの削減ができないかということに関しては、使用する期間が集中するのでやりたい時にできずに不便であったり、故障した時の負担などが問題で、結局割に合わない。
などの意見が出ました。
稲作を続けることのリスクが年々大きくなっている中で、それを継続していくことの難しさを改めて感じさせられました。
(えざき)
※この意見交換会は2021年度地球環境基金助成金の助成を受けて実施しました。
※このブログの記事は2021年度地球環境基金助成金の助成を受けて作成しました。
※いラ研は、環境保全活動と地域資源の循環促進など、SDGsを視野に入れたまちづくりに取り組んでいます。