ソプラノ歌手・井上知里さんがソレイユ声楽コンクール第1位を受賞、若手声楽家の登竜門での快挙
9/13(月)ソプラノ歌手・井上知里さんがソレイユ声楽コンクール第1位を受賞
若手声楽家の登竜門での快挙
船橋出身のソプラノ歌手である井上知里さんが6月27日、南大沢文化会館(東京都八王子市南大沢2-27)で行われた「第38回ソレイユ声楽コンクール」の本選に出場し、第1位(音楽現代新人賞)を受賞した。
同コンクールは、ソレイユ音楽事務所の主催で約40年に渡って行われている。かつてはピアノ部門も開催されていたが、近年は声楽専門のコンクールとして開催されている。出演者には男性が満33歳以下、女性は満30歳以下という年齢制限があり、若手声楽家の登竜門として、音楽大学を卒業して数年の若手プロ音楽家を中心に多数の参加者が集まる。
今年のソレイユ声楽コンクールで頂点を極めた井上さんは、オペラを専門とするソプラノ歌手。6歳でバイオリンを始め、中野木小学校では合唱部に、前原中学校では管弦楽部に所属。小中学校の部活動の一環で「千人の音楽祭」にも度々出演するなど、船橋で音楽と共に育った。
当初はバイオリンでプロの道を目指していた井上さんだったが、幕張総合高校オーケストラ部の定期演奏会のイベントで歌手としての役を得たことをきっかけに声楽の道に転向。高校卒業後は東京音楽大学で声楽を学び、現在は同大大学院に通いながら、歌手活動にも精力的に取り組んでいる。
井上さんが今回のコンクールで取り上げたのは、歌劇「ロメオとジュリエット」より「私は夢に生きたい」(グノー作曲)と、歌劇「マノン」より「私が女王のように街を歩くと」(マスネ作曲)の2曲。自身の得意とするチャーミングなキャラクターや、細かい音のテクニックをアピールできることから選曲した。
これまで井上さんは学生を対象としたさまざまなコンクールに参加してきたが、若手プロ音楽家を対象にしたコンクールに挑戦するのは初めて。挑戦の背景には「音楽家として自分がどのくらいのレベルにあるのかを確かめたかった」という。
今回の受賞については「腰を抜かすほどびっくりした」という井上さん。今後に向けて「今回の結果は、歌手人生としては始まりにすぎない。今後はよりさまざまな役柄を演じられる、表現力の豊かなオペラ歌手となれるよう、ますます成長していきたい」と抱負を話した。
船橋の音楽情報サイト「ふなおん365」では、井上さんの演奏動画やさらに詳しいインタビュー記事が公開されている。