No.20 「無農薬で米を作る」選択と工夫で農業を楽しむ「ふるさとグルメ葱ッぺ餃子」共同開発者内海利治さん 茂原市上太田

  2022/7/27
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今、第一次産業は高齢化と共に、経済的理由で衰退しています。
身近に感じるのは農業です。
私が暮らしているエリア周辺でも休耕荒地があちらこちらと見受けられるようになっています。
そんな中、茂原市には 『ねぎぼうず』という農家が共同経営している産直販売所があります。
その共同経営者のおひとりである内海利治さんに、農業についてお話を伺いました。

蛍が飛び交う里山を取り戻したい

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記者:農業に従事するきっかけはなんですか?
内海さん:僕は農家の一人息子として生まれました。でも、両親からは、経済的な理由から農家を継がせるつもりはないからと大学に行くようにと促され、卒業後には、JA の職員として働いていました。
それでも、僕は幼少から本当は農業が営みたかったのです。
50代の半ばで、子ども達が自立したこともあり、早期退職をして、やっと、念願の農業に従事しました。
僕が育ったこの地は、蛍が夜空を輝かせるようにたくさん飛び交っていた美しい里山でした。
手間の掛かる無農薬の田を耕すことにしたのも、虫も共に生息できる自然の循環を取り戻したかったからなのです。

農業における選択と工夫

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それでも、僕が耕作している7割くらいの田は、無農薬で耕作していないことにも理由があります。
世界的な視点で見たら食料難です。日本も自給率は世界水準では低いですね。
無農薬は、収穫量が少ないのです。
収穫量の確保を考えて、様々な選択が自分の耕作する田であっても良いと思ったんです。
経済的にも、JA に引き取って貰える安定的な収入の確保が必要でした。
記者:今、若い世代で田舎暮らしをしながら農業就労を考えている人が増えています。
農業で生計を支えていくことは難しいのでしょうか?
内海さん:農業は同じもの、ことはないので、耕作する作物や販売する方法も現在は工夫次第で収入の確保も無限大で広がると思っています。
僕は、楽しんで農業を営んで欲しいと伝えたいです。
農家同志が協力して、共同運営の産直販売所や二次加工の開発を行っていることも参考になりますね。
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田植えが終わり、ひと段落した所で取材させて頂きました。
現在、内海さんはおひとりで田は約三町、畑は三反程耕作されているそうです。
近隣の農地も高齢化が進み、耕作依頼があり少しずつ増えているとの事ですが、
ひとりで対応するには限界があります。
一方、お手伝いしたいという方も多いので、地域の有志で助け合う仕組みを作っていきながら、人手不足という農家の問題が、農業従事者育成のきっかけに繋がればと思います。
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内海さんのお米は、ねぎぼうずで購入出来ます。
取材・ライター 女将こと牧 由美
DATA 旬の里 ねぎぼうず
千葉県茂原市法目920
0475-34-4800
営業時間 10時〜18時30分
HP https://negibouzu-mobara.com/
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