船橋市初のオルタナティブスクール「Free+ International School」9月開校、アクティブラーニングを採用した小学部を設立

  2021/10/8
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10/8(金)船橋市初のオルタナティブスクール「Free+ International School」9月開校

アクティブラーニングを採用した小学部を設立

 船橋市内に初となるオルタナティブスクール「Free+ International School(フリープラスインターナショナルスクール)」(通称:FIS(エフアイエス)、船橋市本町6-5-8 ステイタスYUHARA 102、TEL050-5586-2086)が今年9月に開校し、現在、新規生を募集している。

 同校の代表は、千葉市稲毛区出身で7年前から船橋市に住む二児の母・青沼弥幸(みゆき)さん。青沼さんはヒューレット・パッカード社に入社し数年働いた後、コンサルティング業界で人材育成などに携わってきたという。その間、「湘南インターナショナルスクール」の設立者である岩澤ゲイティさんと知り合い、青沼さんはゲイティさんから教育について多くを学んだという。

 青沼さんの子育てを機に実家にも近い船橋に転居すると、東京・豊洲での親子カフェに通うようになった青沼さん。「船橋にもそのような場があれば」と船橋駅北口の活魚店「なべしま」(船橋市本町)の座敷を貸し切って、子育てに関する場の提供を開始。同時にゲイティさんを師と仰ぐ青沼さんが、教わった通りのメソッドで子育てをしていると、「子どもが8~10カ月の頃、明らかに変化があって驚いた。普通の保育園に通わせるよりはゲイティさんのメソッドを取り入れた子育ての場があれば」と親子学校や幼児向けのクラスを2015年に開設。幼児部は認可外保育所兼幼少教育のスクールとなっている。

 そして今年9月、小学生を受け入れる「オルタナティブスクール」を開校。その経緯のひとつには青沼さん自身の息子の不登校もきっかけのひとつだった。青沼さんは「現在、小学3年生の息子と年長の娘がいますが、息子は小1の頃からぽつぽつと学校に行かなくなり、小2で完全な不登校になりました。理由は『学校に行く意義』が見出だせなかったから」と話す。

 2020年に発表された文科省「2019年度児童生徒の問題行動・不登校など生徒指導上の諸課題に関する調査」では、小中学生の不登校児童は全国で18万人いると発表されているが、青沼さんは「コロナで学校に行けない期間が長引いたこともあり、全国の不登校人数はさらに増えています」とも加えた。

 「今は誰もがほしい情報を容易に手に入れられる時代。朝から晩まで椅子に座って受動的教育が継続されている環境に、疑問を感じる子どもが増えることも想像し難くないのでは」とも続けた。そして「息子が『行きたい』『行ける』と思えるような学校がなかなかなかったので、子どもたちが行きたいと思う学校を、子どもたちと創ろう、と挑戦を決めました」と青沼さんは熱く話す。

 オルタナティブスクールとは、一般的に学校教育法第1条に定められいる従来の学校とは異なった運営制度や教科科目などを置き、その理念や教育法に共感した子どもが通うスクールのことを指す。同校の小学部は1年生~6年生の6年間を小学部とし、衣食住を通した自己探究が学びのメインテーマとなる。

 「どの授業も専門家を呼んでのクラスとなります。机に向かって座っている時間だけではなく、テーマに沿ったアクティビティも多く取り入れています。そうすることで対話も生まれ、深い学びとなります。小学6年間という枠組みは同じでも、素材や教材が違います。発想力も違うし、大人の関わり方が通常の小学校とは大きく異なります」と青沼さん。クラスには「ITクラス」「古武術」を取り入れた体育のクラス、「どんぐり算数」と呼ばれる算数の時間、畑での活動を含む郊外学習は週1回取り入れている。

 教室は2部屋あり、現在のところ1・2年生、3・4年生ともに6人までを受け入れる。実際に子どもが通う保護者からは「引っ込み思案だった子どもが、積極的になった」「学区の小学校に行かなくなった当初は表情も硬かったが、今はとにかく自身に満ちている様子です」といった声が寄せられている。

 なお、不登校になった子どもがオルタナティブスクールに通うことで、地区の小学校から「学校への出席」として認められるケースもあるが、同じ市内小学校でも認められないケースもあり、その判断は各校の校長に委ねられているという。

 費用については、入学金11万円(税込)、学費は1カ月10万7,800円(半期まとめての支払いで割引あり)。そのほか、教材費や施設拡充費、入学考査料などがかかるほか、保護者1人はFree+ International SchoolのNPO会員(年会費12,000円)として入会することとなる。

  • 青沼さんと話す子どもたち。この日は欠席者が3人

  • 「Park」の時間は天沼公園で身体を動かしている

  • チーターについてのプレゼン準備をする子どもたち

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