船橋小創立150周年記念「大型時空写真」完成、写真家と子どもたちがアート体験
11/10(木)船橋小創立150周年記念「大型時空写真」完成
写真家と子どもたちがアート体験
船橋小学校(船橋市本町4-17-20)で11月8日、アート作品「大型時空写真」を制作する授業が行われた。
同校が今年創立150年を迎えることを記念して企画した授業で、船橋小学校の歴史と地域の現在をテーマに、現代美術家・写真家の笠木絵津子さんを講師に迎え、6年生84人が「大型時空写真」を制作した。
同授業のきっかけは、同校の元校長でもある「市民ギャラリー」館長の大村さんが、同ギャラリーで展覧会を予定していた笠木さんと話したことがきっかけで、子どもたちとのコラボレーションが計画された。笠木さんの作品は、昔の写真と現在の写真をコラージュして不思議な世界観を作り出す「時空写真」というもの。
子どもたちは全3回の授業を通して、自分自身や船橋の過去の振り返り、笠木さんの作品の鑑賞、タブレットを使用した時空写真の作り方を教わり、3回目となる今回がプロジェクトの集大成となった。
この日は、前回の授業で作成した子どもたちの個性あふれる作品と、船橋の過去・現在の写真を集めてつなぎ、大型時空写真は1.8m×10mもの大きさに。船橋の過去の写真には、船橋小学校の大正時代の卒業アルバムからの写真もあり、歴史を感じる作品となった。全ての写真を貼った後に、子どもたちと先生ら、笠木さんのサインを描き、作品は完成した。
6年の関谷胡桃さんは、「バラ園にいるお母さんの子ども時代の写真と私が同い年くらいの写真を組み合わせた。いろいろな人の作品を見て、過去を知れて楽しかった」と笑顔を見せた。
渡邉尚久校長は「学校の節目にこのプロジェクトを通して、子どもたちが『自分ごと』としてお祝いできることが良かった。また、外から講師を招いて本物に触れることは子どもにも先生にも貴重な体験だった」と微笑む。
写真家の笠木さんは「私の中に新たな力をくれる感じだった。一つ一つの作品がおもしろくて、子どもたちの可能性や未来を感じた」と子どもたちとの交流を喜んでいた。
また、同校では150周年記念事業の一環として、11日には「命の授業」も開催予定。スキーで骨折した経験から、命の大切さを伝えたいと2000回以上講演会を行った実績のある腰塚勇人さんが講師を務める。
今回完成した作品は、11月12日の創立150周年記念式典で披露し、12月に市民ギャラリーで開催される「船橋市所蔵作品展」で展示予定。