船橋文化ホールで3年ぶりのニューイヤー・ガラコンサート、船橋ゆかりのソリスト達の競演に拍手喝采
1/29(日)船橋文化ホールで3年ぶりのニューイヤー・ガラコンサート
船橋ゆかりのソリスト達の競演に拍手喝采
船橋市民文化ホール(船橋市本町2-5-5)で1月28日、新春祝賀音楽会を意味する「ニューイヤー・ガラコンサート」が3年ぶりに開催され、船橋ゆかりの若手演奏家たちに観客からは割れんばかりの拍手が送られた。
同ホールでのニューイヤーコンサートは2020年1月に開催して以来、3年ぶりとなる。「ガラ・コンサート」とは、何かを記念して特別に行われる音楽会のことで、同コンサートは新春祝賀音楽会を意味する。
開演にあたり松戸徹船橋市長が「音楽は演奏をする人と聴いてくれる人の両方が必要。文化ホールやいろいろな場所へ足を運んで演奏家を応援してほしい」と話した。
同コンサートでは、船橋ゆかりの新進気鋭の若手演奏家たち6人がメインとなり、今回のために特別編成された13人の弦楽器奏者で構成される「ガラコンサート・フェスティバルアンサンブル」との競演を披露した。
同アンサンブル本庒のコンサートマスターは同ホールでも著名演奏家との競演が多いバイオリニストの本庒篤子さん。船橋市出身・在住のチェリスト・植草ひろみさんもメンバーの一人である。
フルート奏者で現在は「ジャパンナショナルオーケストラ」の奏者として活躍中の八木瑛子さん(船橋市在住)は、今回のソリストの1人である山下実李奈さん(西海神小学校出身)が演奏するチェンバロと同アンサンブルと共に「管弦楽組曲第2番ロ短調BWV1067」(J.S.バッハ)を演奏した。演奏後は「少しでもオケ(オーケストラ)の力になれる演奏家になりたい」と意気込みを話した。
チェロの田辺純一さん(行田中学校出身)と平田幸恵さん(宮本中学校出身)は「2つのチェロ、弦楽とチェンバロのための協奏曲ト短調RV531」(ヴィヴァルディ)を演奏。船橋の先輩チェリスト・植草さんとの3重奏の場面では迫力のパフォーマンスを披露した。田辺さんは「小中学校などや地元での活動をしていきたい」、平田さんは「広い世界で見て体験していきたい」と抱負を話した。
前出のチェンバロ奏者・山下さんは「チェンバロ協奏曲第2番ホ短調BWV1053より第1楽章、第3楽章」(J.S.バッハ)を、ハープの石丸瞳さん(葛飾中学校出身)は「神聖な舞曲と世俗的な舞曲」(ドビュッシー)を演奏した。演奏後、山下さんは「バッハやヘンデルの古い曲が好きでチェンバロに興味を持った」とチェンバロを始めたきっかけを話し、チェンバロとピアノの違いなどを解説。石丸さんはハープを始めた中学の管弦楽部の頃の話やハープの弦やペダルを説明。珍しい楽器の2人の話に、観客は惹きつけられていた。
最後に国内外で活躍するピアノの関野直樹さん(二宮中学校出身)が「アンダンテ・スピアナート」と「華麗なる大ポロネーズ変ホ長調Op.22」(ショパン)を演奏。演奏後にはピアノを始めた幼い頃の話や活動の拠点にしていたハンガリーの話を披露。また5月20日には同ホールでサプライズ企画のコンサートを開くことを発表した。
アンコールに答える形でメンバーがステージに並ぶと、会場には割れんばかりの拍手が起こった。出演者らは「地元で素晴らしい先輩と演奏できて幸せ」「思い出深い文化ホールでソリストとして演奏できてうれしい」などと感想を口にした。