船橋東武で船橋の風景を描いた壁画が完成、市内在住イラストレーター・小倉正巳さんが約1年かけて完成
3/24(金)船橋東武で船橋の風景を描いた壁画が完成
市内在住イラストレーター・小倉正巳さんが約1年かけて完成
東武百貨店船橋店(船橋市本町7-1-1、以下「船橋東武」)の1階東側から地下1階へと続く階段に、船橋の四季の風景などを描いた壁画が2月28日に完成した。
壁画を描いたのは市内在住で、広告や絵本など幅広く活躍しているイラストレーター・小倉正巳さん。2021年12月から壁画制作を着手し、1年2カ月かけてようやく完成した。壁画は買い物客や壁画を見に訪れる人を楽しませ、評判となっている。
船橋東武は昨年、地下1階の生鮮・グロサリー売り場を改装し2021年12月11日に「FUNABADSHI いちばんち市場」と売り場名を変えてリニューアルオープンした。広報担当の堀合友美さんは「これまでよりもいっそう地域に根差した売り場として皆様に喜んでいただけるように改装し、その一環として壁画を制作しました」と話す。
「この場所は、昭和40年の始めまで民営の市場があり、生鮮食料品の流通の拠点になっていたことから、かつての市場のように地域に暮らす人々の日々の食卓を豊かに彩る場であり続けたいという想いから小倉さんに船橋の市場をイメージとした壁画をお願いしました」と堀合さん。
2021年12月のリニューアルオープンの日には1階と地下1階「FUNABASHIいちばんち市場」のエレベーター付近の壁画が公開された。壁画は原画を小倉さんが水彩で描き、それを業者が拡大して壁紙を作成し、営業時間外に階段に少しずつ施工していった。
小倉さんは「壁画の作成は初めて。やり遂げた感があります。拡大されても画質が落ちないように心がけながら、普段よりも大きく原画を描きました。市場については、海辺のマルシェや市内の農水産物をイメージして表現しました」と振り返った。
原画は今回の壁画用に描かれ、1階から地下へ向かって春、夏、秋、冬と四季の移ろいが描かれている。壁画の各所にニンジン、小松菜、ひまわり、ホンビノス貝など、船橋の特産品がたくさん描かれている。冬の風景はコインロッカーが壁画の一部に被っているが「最初からコインロッカーが置かれる予定だったのでコインロッカーの裏に仕掛けをしています。覗いてみてください」と笑顔を見せる小倉さん。
大きな絵本のような壁画に、小倉さんは「不思議な動物をたくさん潜ませているので親子で探して楽しんでもらえるとうれしい」とも。フォトスポットを意識して夏の場面には壁画の赤い風船を持っているかのように写真を撮れるようにしており、SNSには多くの写真が投稿されている。
清掃員の女性は「ここの場所を通るときは、いつもウキウキします。写真を撮っている方も多いですよ」と目を輝かせた。市内丸山在住の女性客は「美術館ではなく街中(なか)にアートがあるのは心がなごんでうれしい。何度でも見に来たい」と話した。