船橋港にヨット愛好家が集まる「第55回サッポロビール杯ヨットレース」無料でヨット乗船体験も

船橋

2023/6/14


シェア	ポスト	送る

6/14（水）船橋港にヨット愛好家が集まる「第55回サッポロビール杯ヨットレース」

無料でヨット乗船体験も

　船橋港の付帯施設「船橋ボートパーク」（船橋市日の出1-17-1）で6月18日、「第55回サッポロビール杯ヨットレース」が行われる。

　同レースは2009年11月から始まり、年4回の開催を続け、現在に至る。同大会実行委員長は長年のヨット愛好家で船橋ボートパークの利用者である埼玉県在住の磯谷正雄さん。同レースは、「誰でもいつでも参加できるヨットレース」をモットーに、参加費は1000円とヨットレースの中では安価。コースはまっすぐ行って戻るというシンプルなものにしているのが特徴。毎回20～25艇の参加者があり、船橋ボートパークにクルーザーヨットを係留している人や稲毛など近隣からの参加者に加え、時には遠方からの参加者もいるという。

　大会実行委員長の磯谷さんは「ビールはサッポロしか飲まない」というほど、大の「サッポロビール」ファン。しかし、2009年に自身のクルーザーヨットを船橋ボートパークに移動させた際は船橋に「サッポロビール千葉工場」があることを知らなかったという。

　サッポロビール千葉工場の前の海をヨットが通過する同レースを行うにあたり、サッポロビールファンとして「ヨットレースを『サッポロビール杯』としたい」という思いからサッポロビール本社に掛け合ったところ許可が下り、同レースを「サッポロビール杯ヨットレース」と命名。開催当初は磯谷さんが自分でサッポロビールを購入し、上位入賞者の商品としていたが、現在はサッポロビール千葉支社からビールなどの商品提供を受けているという。

　同レースは「ヨットレースのなかでは草レース的な存在。楽しく参加してもらいたくて、レーティングと呼ばれるハンデには、ペット（犬・猫）・女性・75歳以上の人が乗船するヨットはポイントが付くというような楽しいルールも設けています。楽しく、クレームをつけないことがこのレースのモットー」と磯谷さんは説明する。

　船橋ボートパークを出艇したヨットは習志野市茜浜沖を11時にスタート。東京湾の沖合に浮かぶ千葉港波浪観測塔を回り、茜浜に戻る。タイムリミットは14時。制限時間内で出発点により早く戻ってきたヨットの順位で競われる。しかし、参加者の所有するヨットの大きさや性能によって最大スピードが異なることから予めハンディキャップが定められ、着順に修正タイムを加えることで最終的な勝者が決まり、優勝者にはサッポロビール1ケースが授与される。

　磯谷さんは「残念ながら、船橋にボートパークがあることは地元のタクシー運転手ですら知らないことがあるくらいです。私の家がある埼玉には海がありませんが、船橋には海がある。船橋の人は、身近にヨットやボートの施設がある。なのに市民の方にとって、ボートパークの存在が遠いものになっているのはもったいないと感じています。船橋の方にもヨットなどに興味を持っていただき、気軽にヨット仲間と交流していただけたら」と話す。

　そんな思いから、磯谷さんは同大会開催日と週末を中心にヨットの無料体験乗船を実施していく。「船酔いが平気であれば、沖に出たい人は言っていただければ時間を調整し、沖に出ることもできる」と磯谷さん。「ヨットってどんなものかを見ていただけたら。ボートパークにも足を運んでもらえるきっかけになれば」とも。体験乗船は磯谷さんに事前連絡（TEL 090-33522-3770（磯谷））をして予約可能。

　ボートパークは千葉県葛南港湾事務所の管轄で、管理は船橋市漁協組合が行っている。駐車場（123台分）やトイレなどのインフラ施設が完備されて、現在は、浮桟橋4本に約200艇のボートやヨットが係留されている。磯谷さんたちは「もっと魅力ある場所にしたい」とプランターによる花植えなどの美化活動を自主的に行っている。

　6月18日のヨットレースの次は、9月、11月、3月の第3日曜を予定。大会開催日に体験乗船を希望する人は磯谷さんの携帯へ前日の土曜日までに、氏名、年齢、ヨット経験の有無を連絡。予約完了したら、当日は午前8時30分までに受付が必要。9時から千葉海上保安部による安全講習会が行われる。