アメリカ体操協会殿堂入りの富田洋一さんが市船で講演会、ゲストには金メダリストの橋本選手

  2023/7/11
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7/11(火)アメリカ体操協会殿堂入りの富田さんが市船で講演会

ゲストには金メダリストの橋本選手

 船橋市立船橋高等学校(船橋市市場4-5-1)で7月9日、「船橋市スポーツ都市宣言40周年記念事業」として「スポーツ講演会」が開催された。講師はアメリカ体操協会ナショナルチームスペシャルアドバイザーの富田洋一さん(67)。スペシャルゲストに同校出身の金メダリスト・橋本大輝選手(21)を迎え、トークセッションも行われた。

 講演会の前には市船体操部とアメリカジュニアナショナルチームの合同練習が同校の第3体育館で公開され、事前に申し込みをした約240人の来場者が迫力ある練習を見学し、講演会では熱心に耳を傾けていた。

 「スポーツ講演会」に先立ち、松戸徹船橋市長は「富田さんは東京2020オリンピックの際、アメリカ体操チームが市船で3回合宿した際にいろいろご尽力いただいた。このつながりをジュニアにもつなげていただきたいとおっしゃっていただき、この講演に結びついた」と紹介した。

 富田さんは「夢・情熱・感謝 American Dream~挑戦の果てに~」と題して講演を行った。幼い頃から今にいたるまでのサクセスストーリーを子どもたちにもわかりやすく語った。

 富田さんは1955年、群馬県高崎市生まれ。子どもの頃からスポーツが好きで最初の夢は「プロ野球選手になることだった」という。情熱をもった体操指導者と出会い、18歳で所持金10万円だけでアメリカの大学にスポーツ特待生として留学した。体操選手として活躍後、アメリカで体操の指導者となり日本とアメリカの良いところを取り入れた指導で数々の名選手を育てた。アメリカのオリンピックコーチを2回務め、2021年にはアメリカ体操協会の殿堂入りを果たした。

 今日までを振り返り、子どもの頃のいじめ、留学では英語が分からず苦労したこと、経営していたジムを火災で失うなど数々の困難を乗り越えながらアメリカンドリームを成し遂げた富田さん。「夢を持つと人生が明るくなる。何か情熱を傾けることを見つけて一生懸命やることが大切。そして、人とは正直に付き合い、感謝の気持ちを忘れない」など終始笑顔で話した。「人生何がどうなるかわからない。悪いことがあると必ずいいことがある。失敗から学ぶことは多い」とも。

 富田さんとのトークセッションで橋本選手は「緊張感を克服するには、緊張を受け入れ、コントロールする」「体操の魅力は可能性が無限大であること。技ができた時は試合に勝つよりうれしい」などと話し、最後に2人は来場者からの質問に答えた。

 橋本選手はイベント終了後「一番やりたいことを曲げずにする。失敗しても後悔せず、次どうするか考えて、どんどんやっていきたい」とパリ、ロンドンオリンピックに向けて意気込みを見せた。

  • 「私の好きな3つの言葉」から始まった富田さんの講演

  • 一般公開の日米合同練習

  • 市船選手の演技を見つめるアメリカジュニアナショナルチーム

  • 記念の集合写真

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