ふなばし三番瀬環境学習館で夏の特別展「ニン!ニン!ひがた忍者道場」、展示物はすべて職員によるDIYで
7/22(木)ふなばし三番瀬環境学習館で夏の特別展「ニン!ニン!ひがた忍者道場」
展示物はすべて職員によるDIYで
「ふなばし三番瀬環境学習館」(船橋市潮見町40、TEL047-435-7711)で7月17日から夏の特別展「ニン!ニン!ひがた忍者道場」が始まった。
同館は「知る」「考える」「学ぶ」の3つのゾーンを巡りながら、環境について学べる施設。主に三番瀬に生息する生き物について知ることができる同館の2階では、特別展としてさまざまな企画展が行われるが、今年の夏は、生き物が使う「術」を忍術と見立て、忍者と絡めた展示を夏の特別展とした。
同企画は本来は2020年春向けに企画されたものだったが、新型コロナウイルス感染症のため延期にとなり、今回、多くの感染症対策を取った上での実施となる。「生き物は食べるため、身を守るために私たち人間には及びもつかない術を使います。生き物の術を体を使って模倣することで、楽しく生き物の魅力を知ってもらえたら」と同館コミュニケーターの小澤鷹弥さん。
企画展示スペースの中央には木製のアスレチック遊具「じごくの巣穴修行」を設置。これは、浜辺で見られるカニなどが作る巣穴を筒で再現し、そこを子どもたちが通ることで、巣穴を通ることを体感してもらおうというもの。
そのほかにも、時間内に壁に設置されたスイッチを全部押す「ボラ流ジャンプ術」、海藻カーテンに隠れる「和礼加良(われから)流海そう隠れの術」、ヒトデスーツを来てボルダリングをする「海星(ひとで)流壁のぼり術」、モニターの通りに周囲に団子を並べる「米搗蟹(コメツキガニ)団子ならべの術」などといった、干潟の生き物の「術」を忍術と捉えて参加者が模倣する展示アトラクションが全8種類、設置されている。
「私たちは、全部DIYでこの展示を作っています。アスレチックも木材を購入して自分たちで組み立て、プログラミングを使ったゲームなどもプログラムができるスタッフがプログラムを作り、壁は木製パネルで作り、画像を映すためのプロジェクターを吊り下げたり…。グラフィックもデザインができるスタッフが作り、配線についても自分たちで考えて作っています。外注しない施設って、珍しいみたいですよ」と同企画を考案した同館科学コミュニケーター・薄井重雄さんは話す。
感染症対策として、同企画展へは入場制限を設けているため、入場するには特別展入場料を払うほか、時間指定入場券が必要となる。入場時間は1日4回に分けられ、9時30分~、11時30分~、13時30分~、15時30分~の4回。入場券は入館チケット購入時に指定券を受け取り、先着順となる。
会場内は土足、裸足を禁止とし、参加者となる子どもたちは靴下の着用が必須となる。そのため同館では、足袋風の靴下を販売、「思った以上に人気で、追加発注をしたほどです」と同館の小澤さん。
また会場内のブースごとに紫外線消毒の機器を設置。参加者はブースに参加する前に手を消毒、使用する道具も、使用が終わると参加者が紫外線消毒ができる入れ物に戻す仕組みとなっている。
「今回は、三重大学国際忍者研究センターから、忍具のレプリカもお借りしています。マキビシ、水蜘蛛、ツボキリ、シコロ、カギナワといった忍具もぜひ見ていただき、生き物と見比べてみていただけたら」とも小澤さんは話す。
薄井さんは「幼児さんから高学年のお子さままで、幅広い方に遊んでいただいています。1つのブースを何回も挑戦するお子さんもいらっしゃいますよ」と実際の利用者について話した。
同展示は9月5日まで。チケット料金は特別展入場料と有料スペース利用料のセットチケットで一般700円、高校生・大学生500円、小・中学生400円、船橋市内在住商・中学生300円、未就学児100円。2歳以下無料。