高根神明社の神楽を守る「高根神明社神楽連」がメンバーを幅広く募集、船橋市内の男女問わず
10/10(木)高根の神楽を守る「高根神明社神楽連」がメンバーを幅広く募集
船橋市内の男女問わず
船橋市の無形文化財にも指定されている「高根町神明社の神楽」を古くから受け継ぐ「高根神明社神楽連」は、高根町の男性しか参加できなかったメンバーの枠を広げ、今秋から船橋市内であれば居住エリアに関係なく、男女も問わず、広くメンバーを呼びかけることとした。
神楽は、全国各地それぞれに伝わっているものがあり、現在では神社の祭礼などで演じられている。船橋市内には、船橋大神宮、二宮神社、高根町神明社、飯山満町大宮神社、飯山満町神明神社の5つの神社で神楽が伝承されており、飯山満町神明神社を除く4つの神楽は「市指定無形民俗文化財」に登録されている。
高根町神明社の神楽は「歴代神楽連名簿」の記録によると、最初の奉納は明治6年(1873)。最初の奉納から150年の時を経て、「神楽を残していくためには、踊り手や笛を演奏できる人がいないと成り立たない。これまでは神社の氏子を中心に男性のみが参加して来て、それは地域住民にとっては名誉なことだった。しかし、地元を離れる人も多く、メンバーの高齢化、新規メンバーが増えにくいことが課題となっている」と同神楽連に所属する持井大輔さんは話す。
現在メンバーは16人いるが、最年少の仲村直和さんが35歳。60代、70代もいて、「病気で倒れ、復帰が難しくなってしまったメンバー、他界したメンバーもいる。師匠が舞を踊れなくなったら継承することができない」と持井さんは危機感を感じているという。舞の中には、市内では同神楽連でだけ演じられる「日本武尊(やまとたけるのみこと)舞」「大蛇之(おろちの)舞」もある。
「次の世代に引き継いでいくためにも残していける方法を探して、引き継いでいきたい」と持井さんは続ける。同神楽連のメンバーと話し合い、今秋10月15日の大祭以降、高根町の住民でなくても、船橋市内に住む18~60歳、男女を問わず、幅広く人員募集をすることとした。「神楽笛に興味がある、舞に興味があるという方に来ていただければ」と、現在、楽長を務める藤城孝義さんは話す。
現在、同神楽連は、10月15日の大祭に向けて、高根神明会館で週末の夜に練習を重ねている。同神楽連の中で「新人」となる、入会して2年の吉野康洋(やすひろ)さん(37)は、今年、天狗の役を任された。「小学生のころに神楽は見ていた。やってみたら難しい。けど練習あるのみ」と、先輩たちの指導のもと練習に励んでいる。
同神楽連が神楽の奉納をするのは、元旦、5月1日、10月15日(大祭)、10月24日の年4回のみ。元旦は午後に船橋大神宮でも奉納し、10月24日は高根町の秋葉神社でのみ行う。
また、10月15日は、15時30分から神明社から山車が出て、天狗が山車を先導して町内を練り歩く。その途中、高根町駐在所で餅まきが行われ、山車を引っ張った子どもたちには神明社でお土産が配られるという。山車は雨天中止。
「興味がある方は、ぜひ大祭や24日の神楽を見に来ていただければ」と持井さんは呼びかける。
大祭の神楽は高根神明社で18時~22時ごろ。10月24日の秋葉神社も18時から開催。雨天決行だが、演目は縮小される可能性あり。
神楽連へのメンバー募集についての問い合わせは、楽長・藤城孝義さんまで(TEL 090-7416-4600)。