千葉彩景 日本の国鳥「キジ」【稲毛新聞2025年2月号】
2025/2/6

2月の和風月名は「如月」。万物が動き始める時期という意味のようです。この季節は草木が枯れ、見通しが良くなっているので千葉市の住宅地・農耕地・草地といった里山でキジをより見つけ易くなります。みなさんも「ケーンケーン」というキジの甲高い鳴き声を聞いたことがあるかと思います。
キジは留鳥で日本の国鳥です。日本人に最も親しまれ愛されている野鳥とも云えます。母性愛が強く広く日本人に好まれている鳥であることが、国鳥に選ばれた理由だとか。
キジと聞いて有名な昔話を思い出すのは筆者のみだけではないでしょう。私は幼い頃、この寒い季節に座敷の火鉢で暖を取りながら、キジ・サル・犬が活躍する「桃太郎」の物語を母に何度も読んでもらいました。
キジに関することわざはいろいろあります。「キジも鳴かずば撃たれまい」「頭隠して尻隠さず」「けんもほろろ」は多用されています。「けん」とはキジが「ケーン」と鳴くことに由来しているようです。
また、キジは平安時代から鳥肉料理として食されてきたといいます。現在はヘルシーな鳥肉として注目され、キジ鍋やキジ丼などの料理も人気です。
(文・写真/森口晃、千葉市内で撮影)