
若松地区に特別養護老人ホーム「ノテ南船橋」 イートイン可能なうどん店やパン工房も併設
8/21(木)若松地区に「特別養護老人ホーム ノテ南船橋」
イートイン可能なうどん店やパン工房も併設
JR南船橋駅から徒歩3分、「ららテラス」に併設する公園「MIXI FUN PARK芝生広場」のすぐそばに特別養護老人ホーム「ノテ南船橋」(船橋市若松2-3-51)がオープンして4カ月がたった。
運営法人は「つしま医療福祉グループ 社会福祉法人ノテ福祉会」(本部:北海道札幌市)。北海道・宮城・東京・千葉に事業所を展開しており、同施設は船橋市内では2022年に開設した「ノテ船橋」(高根町1665-2)に次ぐ2つ目の施設となる。
同所は、開設に向けて建設工事が進んでいる「児童相談所」のとなりの敷地となり、建物内には複数の事業所を併設する。高齢者だけでなく、障がい者や子どもたちの支援もできる場になっていく予定で、「ここは共生型の特別養護老人ホームなんです。最終的には8つの事業所が1つの建物に入る。そうした施設は、全国的にも珍しいのではないか」と話すのは、施設長・佐々木悠祐さん。
併設事業の一つが「看護小規模多機能型居宅介護」。24時間365日、訪問介護・訪問看護・通い・泊まりを組み合わせ、利用者一人ひとりに合わせた柔軟なサービスを提供。在宅生活を望む利用者にとって、同じ施設内で利用サービスの切り替えができることは心強い存在となっている。来年2月頃には小規模多機能施設や24時間対応のケアステーションも開設予定となっている。
建物の1階には「パン工房リアン」や店内で製麺したうどんを扱ううどん店「開拓うどん」を併設。公園に面した場所に店舗があり、公園前の歩道から気軽に店舗に入れるようになってる。イートインスペースも併設し、カウンター席も備える。同店は就労継続支援A型事業所として、障がいのある人が仕事を通じて生きがいを持ち、地域に貢献できる場にもなっている。
佐々木さんは「入居者が外に出ずにしても、1階で好きなものを注文したり、ご家族と一緒に食事を楽しめるだけでなく、地域の人との交流にもつながる。外からたまたま来たお客様が、あとで『ここは施設だったんだ』と気づき、足を運ぶきっかけになればうれしい」と話す。
さらに1階には「地域交流スペース」という立席で50人ほど入れるスペースを確保。大きなキッチンも併設し、ゆくゆくは子ども食堂を始めるという。交流スペースは、コーラスや落語教室、体操教室などのイベントにも無料で貸し出し、地域住民も気軽に参加できる場となっている。
その向かいの部屋には主に認知症の人に向けた「スヌーズレン療法」を行う特別室を設けている。光や音、香り、触感などで心地よい感覚刺激を提供し、リラックスや安心感を促すもので、利用者の心身を穏やかに整える効果があるという。
また、同施設ではICTを活用した介護を実践することにより、職員の業務負担を軽減しているという。インカムを使い、音声入力による記録や情報共有を取り入れるなどのほか、居室には見守りセンサーの設置、ベッドには呼吸数を測定できる装置を導入し、夜間も安全を確保する。職員が、状況が見えないので念の為に巡回するという回数が減ることで、入居者の安眠を守ることにもつながっているという。
佐々木さんは「この場所が大人も子どもも集える場となり、地域住民が困ったときに気軽に相談できる、そんな中間的な立場の施設を目指していきたい」と笑顔を見せた。
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