社会福祉法人「大久保学園」で利用者と職員、その家族向けに独自の職域接種、船橋市も連携し市内約30の法人が参加
8/22(日)社会福祉法人「大久保学園」で利用者と職員、その家族向けに独自の職域接種
船橋市も連携し市内約30の法人が参加
船橋市北部にある社会福祉法人「大久保学園」(船橋市金堀町499-1、TEL 047-457-2462)を会場として、船橋市と共同で市内の障がいを持つ人を中心とした新型コロナウイルスのワクチン2回目の集団接種が8月27日以降、4日間に渡って行われることがわかった。
大久保学園は、障がいを持つ人の施設入所、生活介護、短期入所、グループホーム、日中一時支援を受け入れる社会福祉法人。同施設だけで200人の受け入れが可能な規模の施設となる。さらに隣接して生活介護、就労継続支援B型の事業所となる「ふなばし工房」、生活介護、就労移行支援、就労継続支援B型の事業所「みらい工芸館」も備え、工房と工芸館を合わせて80人を受け入れる。
そのほかにも、同法人は大神保町で生活介護と自立訓練の事業所を運営する「船橋市光風みどり園」の指定管理者でもあり、昭和46年から障がいを持つ人たちがその人らしく暮らすための支援を続けている。同所の理事長は先代の第6代理事長・中原強さんから今年6月、第7代理事長・千日(せんにち)清さんに交代した。千日さんは千葉県知的障害者福祉協会の副会長兼事務局長でもある人物。
新型コロナウイルスの感染拡大から一刻も早く同園の利用者や職員に対し、ワクチンの接種してもらいたいと願った千日さんは、ある日、報道で航空会社が独自に「職域接種」という枠で従業員らがワクチンを接種したという情報を得て、「自分たちもこれに応募してみよう」と動いた。
というのも、「障がいを持つ人の多くが医療に対してとても恐怖心を抱いている。障がいを持つ人たちが注射を受けるというのは、なかなか大変なこと。市の集団接種会場で、一般の人たちに混ざって受けるというのは、そこに行くことも大変だし、かなり難しいことであるとも思う。だが、自分たちの園でいつもの看護師や職員が側にいながらであれば、まだ受けやすいのではないかと思った」と千日さん。
職域接種に応募した結果、1500人分のワクチンが確保できた同法人。しかし「1500人分の応募数でしたが、我々の
船橋市としても集団接種会場に障がい者用の枠を設けられないかなど、さまざまな方法を検討していた矢先の千日さんからの提案だったため、すぐに合意。船橋市障害福祉課から市内の各社会福祉法人に連絡をしたところ、「市内各所約30の法人から、参加したいという返事があった」と障害福祉課の樋口晋也さんは話す。
1回目のワクチンは7月25日に実施。医師は同法人が独自に依頼し、高木医院(本町2)の高木恒雄医師をはじめとし、法人産業医、
千日さんは「こうした動きが市内の各エリアで起きれば、ワクチン接種に困っている障がいを持つ人やご家庭の方も行きやすくなるのではないか」とも話している。