京成中山駅近くの貸衣装店「福島屋」が「結衣」に リニューアルで内装やプランも一新
9/9(木)京成中山駅近くの貸衣装店「福島屋」が「結衣」に
リニューアルで内装やプランも一新
京成中山駅から徒歩1分、法華経寺近くにあった貸衣装店「福島屋」が「結衣」(市川市中山4-7-18、TEL 047-334-3000)に名前を変え、今年4月にリニューアルオープンした。
同所では「福島屋」のころから、主に衣装の貸し出しや着付けの教室を行ってきた。同店での貸衣装のサービスとしては、法華経寺へのお宮参りから、七五三や婚礼、成人式や卒業式など行事に合わせた衣装の着付けサービスも提供する。
リニューアルオープンした「結衣」店主の山田美枝子さんは複数の教室で着付けを学んだあと、20年以上前から自宅で着付け教室を開いていたという。夫のブラジル・リオデジャネイロでの駐在に同行した際、現地の日伯文化協会から依頼され、「着物ショー」を一から作り上げて表彰された経験も持つ。
山田さんと福島屋とのつながりは、山田さんの息子の小学校時代に遡る。息子の同級生つながりで「福島屋」オーナーの娘とママ友として知り合い、そこから交流が始まった。山田さんが2009年にブラジルから帰国すると、時々「福島屋」の手伝いをするようになった。「福島屋」オーナーが亡くなったため店の着物が活用される機会が減り、「このまま着物が眠ってしまうのはもったいない」と感じたことから、山田さんが2012年3月から店の運営を引き継いだ。しばらくは店長のような形で店を任されてきたが、2021年4月、経営も引き継ぐこととなり、「結衣」へと名前を変えてリニューアルオープンした。
店名の「結衣」には、「人と人との縁を衣装で結びたい」という山田さんの思いが込められている。一人一人に合わせた丁寧な接客や指導を心がけ、口コミでの来店も多く、中には県外から通ってくる着付け教室の生徒もいるという。
また、商店会とのつながりも大切にし、毎年3月に行われるひな祭りと絡めた行事では、着物を着て「中山のおひなさま」巡りをする催しも企画している。「いろんな人に親しんでもらいたい」と話す山田さんは、着る人に合わせた着こなしや色合いを一緒に選ぶことを大切にしているという。「着物を通して楽しい思い出をたくさん作ってもらいたい」とも話す。
リニューアルにあたっては、亡くなったオーナーの娘からの出資もあり、漆喰やタンスを塗りなおし、店内を一新。1階には着物や小物が並ぶ玄関と着付けや化粧ができるスペースを確保、2階は撮影ができるようになっており、奥には色とりどりの着物が数十種類並ぶ。着物やそのほかの小物は、山田さん自身がオープンに伴って新しく揃えたものも多いという。
着物のレンタル料はお宮参りが5,500円~、成人式の振袖は55,000円~。「なるべく安く提供することを意識している」と山田さん。着付け教室では初心者から上級者まで、レベルにあった指導をし、自分で着物を着る「自装」のレッスンは2時間2,000円、「他装」は2時間2,500円~。
今後は、着物を着たまま中山参道商店会のレトロな建物の前や法華経寺の境内で写真撮影できる撮影プランを作ることも計画中だと山田さんは明かす。「若い人にもどんどん来てもらいたい」とも。
営業時間は10時~17時。ただし、着付けなどで準備が必要な場合は朝早くから店を開けるなどの対応が可能。火曜定休。「外出している場合もあるため、事前に電話(TEL 047-334-3000)で確認してもらえると確実です」と山田さん。