八千代の畑でパクチーを作る「パクチーあゆみ」さんコロナ対策で食材ロス削減に一手
八千代市の京成バラ園近くに畑と直売所を持つ船橋市内在住のパクチー姉さんこと立川あゆみさんが自身の経営する直売所「パクチーシスターズ」(八千代市小和田新田885-14、TELなし)で3月後半から自動販売機の設置を開始したが、コロナ禍の飲食店からの受注削減策として大いに機能している。
最近船橋市内で設置が進んでいる「小松菜農家」「ホンビノス貝問屋」「肉の総菜」などと同じ事業者が設置したという。
自動販売機の仕様は冷蔵用。銭湯などでタオルや剃刀などを販売する屋内用販売機に防水加工を施し、屋外使用として利用している特別仕様。販売機設置に合わせてのぼりも新調、通りを走る車から発見されやすいように直売所をプチリニューアルした。
販売機とのぼり、直売所、あゆみさんのイラストはいずれも別のデザイナーに依頼してつくったという。
あゆみさん
「いろんな人に関わってもらった方が良いものになるし、みんなで作った方が楽しいですよね」
販売している商品アイテム数は約10種。
定番商品の「フレッシュパクチー」(900円・300g)「パクチーペースト」(1300円)に加え、パクチーを洗浄し乾燥させた「ドライパクチー」(800円・賞味期限約3ヶ月)。
友人の経営者で船橋市内だけでなく白井市・鎌ケ谷市でも人気のベーカリーハイジとのコラボ商品「パクチーパン」(400円)、「パクチークッキー」(450円)、「パクチービスコッティ」(400円)や、「パクチーグラノーラ」(550円)、「パクチースノーボール」(400円)などのスイーツ商品にも力をいれている。
スペースが余ったからなのか、なぜか市販のペットボトルのお茶や珈琲(いずれも150円)も販売。直売所の横にかわいいベンチがあるのでそこに腰かけてお茶を飲みながらスノーボールを楽しむ老夫婦の姿が浮かんだのは僕だけではないはずだ。
コロナ禍による飲食店の営業時間短縮や営業自粛などを受けて取引量が激減。しかし、パクチーの収穫は待ったなし。「出荷できないからといって大切に育ててきたパクチーたちを廃棄処分にするのが心苦しくって…友人の農家さんが自動販売機を導入したのを知って相談したんです」とあゆみさん。
自動販売機の設置には数ヶ月かかったというが、3月24日に設置完了。それまで日曜日午前中のみ営業していた直売所前に設置したことで常連客だけでなく、それまでタイミングが合わず購入できなかった近隣住民もパクチー商品を購入するようになったという。
コロナ前の営業では2時間で5万円を販売していたという直売所。コロナ禍で同1万5000円程度まで売上は落ち込み、取引先からの注文激減で一時は深刻な経営危機に陥ったという。自動販売機設置により自販機月商だけで初月22万円を売り上げたという。
ゴールデンウィーク期間には日商2~3万円売り上げることもあり「本当に設置してよかった。新規でパクチーを認識してくれるお客さんもできて本当に良かった」とあゆみさん。「商品を補充していたら近所の方から『このあたりにはパンを買ったりする場所がなかった。本当に良いものを作ってくれた』と感謝されたのがうれしかった」とも。
自動販売機の営業時間はもちろん24時間。商品の売れ行きが思いのほか良いとのことで補充してもすぐに欠品になってしまう事が多いという。商品販売数はネット環境で管理している「欠品を出さないようになるべく早く補充にいきます」と笑顔で話すあゆみさん。
店名:パクチーシスターズ
住所:千葉県八千代市小和田新田885-14
TEL:なし
営業時間:日曜日10時~12時
定休日:日曜日以外
駐車場:なし
[情報発信]
公式ホームページ:PAKUCI SISTERS
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