横浜市内で空き家事業を行っているSolarCrewの活動拠点を訪問してきた。

  2022/2/19
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以下は 2 年前に書かれた内容です

地域内の困り事を地域課題の解決に

京急本線杉田駅近くの閑静な住宅街、元々空き家だった昭和の一戸建てを活用してDIYによって地域課題を解決していこうと活動する「solarcrew」の活動拠点がある。

代表は河原勇輝さん(37)。地域の空き家を地域住民とともにリノベーションし、地域住民が集う場を作るとともに、それらを地域防災拠点として地域住民とともに活用していく活動は、彼の経営するリフォーム及び太陽光パネル設置事業を生業とする「太陽住建」の一事業として始まった。

「solarcrew」では空き家の一室に耐震強度の高い鉄骨を利用したシェルタールームをつくり、有事の際に必要な備蓄を常備しておくことで、いざという時には受け渡しにも活用している。また、屋根に設置した太陽光パネルの電力は有事の際に充電用につかえるよう蓄電されている。

同事業で、太陽住建は第8回グッドライフアワードにおいて環境大臣賞地域コミュニティ部門を受賞。河原さんは、太陽住建を後継者に任せ「solarcrew」を持続可能な事業モデルにすべく分社化、「株式会社Solar Crew」として法人化した。

Solarcrewでは、横浜市磯子区の「ワイワイひろば」、同中区「中区拠点」、墨田区「東駒形拠点」、神奈川県山北町「山北拠点」、同真鶴町「真鶴駅前拠点」「真鶴漁港拠点」、同松田町「大井松田拠点」、同箱根町「旧クリンゲルウム」という8拠点を管理。

墨田区の物件はもともとは町工場、山北町の物件は元診療所だという。さらに、箱根町の物件は昔のペンションだった物件とバラエティに富んでいる。

Solarcrewの原点

最初の1拠点となった物件は、横浜市住宅供給公社とのコラボから。街づくりにも関わりの深い河原さんが横浜市の委託事業で「アーバンデザインセンター」の相談員として、相談を受けたのがきっかけだったという。将来的にそのエリアから自治会館がなくなる事を知っていた河原さん、かねてから事務所の一角に地域住民の交流拠点を置けないかと思い描いていたのでその旨を提案した。内装や引越し業務などを一か月で終え本社を移転。太陽住建×住宅供給公社の案件は世間の注目を集めるようになり空き家の話もあつまってきたようだ。

河原さんが地域コミュニティに興味を持つきっかけとなったのが九州・熊本を襲った大地震だという。壊れかけた住宅の前にテントを設置して物資を待っている80代の高齢者夫婦に「あちらに公民館があるのでそっちの方が安全なのでは?」と勧めたところ、「ここから3キロもある。自宅の事が心配なのでここで過ごします」と回答があり徒歩圏内の地域コミュニティ内に防災拠点を整備することの重要性を感じたという。

Solarcrew物件の利用について

基本、住民は無料で物件を借りることができる。ただし、有料での講座や催しをする際には回収した売上の15パーセントを支払ってもらう約束だ。「大した売り上げにはならないけど、けじめの問題と電気代程度ですかね」と話す。

2階には4つの部屋がありそれぞれの部屋をシェアオフィスとして別の事業者が利用している。家賃は月額制。プログラミング講座などを行うパソコン教室、美容室などが利用しているという。

1階の共有スペースを利用する方々の多くは笑いヨガなどのボランティア、自治会の会合など。自治会は週2回の利用でいずれも無料。美容室ではヘアアレンジを体験できるイベントなども実施。貸しスペースの管理はGoogleカレンダーを使用、午前1枠、午後1枠の1日2枠が利用できるという。

地域住民とDIYを実施するようになり「昔この家に同級生が住んでいたので知っているんですけど、このキッチンの場所って壁ありましたよね?せっかくなので壊すときに知っていたら壊してみたかった~」「この内装センスないわね…私、アパレルで働いていたから空間デザインに興味あるのよ、次は私にやらせてみなさいよ」などなど住民からの問合せが殺到したという。

「そうか、みんなDIYに興味あるのか」と気が付き、現在は1日参加で2000円の受講料(!?)をもらっているという。左官屋さんと一緒に壁を塗る。床を貼る、耐震の鉄骨を組む…など各種の工程ごとにメニューを作っているという。

企業名:株式会社SolarCrew
住所:神奈川県横浜市磯子区中原4-1-30
TEL:
営業時間:
定休日:
駐車場:近隣にコインパーキング有
公式HP:https://solarcrew.jp/

以上は 2 年前に書かれた内容です
主婦と高齢者で千葉を編集する
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2009年、千葉県船橋市でタウン誌「ふなばし再発見!!マガジンMyFuna」創刊、同時にローカルニュース「MyFunaねっと」配信開始。その後、2011年にみ...
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