
10月4日に栄町・上行寺船橋別院で「天使の日 こころのマルシェ」開催へ 子どもを亡くした家族に寄り添うチャリティイベント
9/9(火)10月4日に栄町・上行寺船橋別院で「天使の日 こころのマルシェ」開催へ
子どもを亡くした家族に寄り添うチャリティイベント
上行寺船橋別院(船橋市栄町1-5-15)で10月4日、子どもを亡くした家族に向けたチャリティイベント「天使の日 こころのマルシェ」が開催される。
主催は「東葛地域 天使ママの会」。同会代表の住吉育代さん(47)は、市内でガラス仏具の専門店「Bee-S」(船橋市南本町3−9)を経営している。
10月4日は「天使の日」とされる日ともあり、「空へ旅立った子どもたちに思いを馳せる日にしよう」と企画。「誰にも話せずに心の奥にしまっている悲しみに、そっと寄り添う場所をつくりたい」と住吉さんは話す。
住吉さん自身も、長女を生後8か月で亡くした経験を持つ。市販の仏具に違和感を覚え、娘のために可愛らしい仏具を自ら手作りしたことが、心の癒しにつながったという。その経験がきっかけとなり、ガラス仏具の制作・販売を15年前にスタートした。
これまで、子どもを亡くした「天使ママ」の声に耳を傾ける「分かち合いの会」などの支援活動も続けてきた。今回のイベントは、上行寺船橋別院の遠山玄秀副住職(47)との出会いを機に、子どもを亡くした家族の心に寄り添うイベントをしたいと、想いを同じくする仲間とともに実現に至った。
当日は「天国への手紙」と「キャンドルナイト」が見所のプログラムとして予定されている。手紙は亡くなった子どもに宛てて綴り、イベント終了後に境内でお焚き上げが行われる。キャンドルナイトでは、参加者が購入したキャンドル(300円)を会場のスロープに並べ、空へと想いを届ける「祈りの時間」が設けられるという。
このほかにも、遠山副住職による講話(12時30分〜)や、「こころのお話し会」(13時30分〜)、シンガーソングライター・カツルミさんのライブステージ(14時30分〜)、ガラス雑貨やヒンメリ細工などの販売も行われる。
また、骨壷カバー作りや手作りキャンドル体験、アロマハンドマッサージ、筆文字アートなどのワークショップも開催され、静かに心に寄り添うひとときを過ごすことができる。
住吉さんは「自分は一人じゃない。そんなふうに思えることが、深い悲しみの中ではとても大切です」と説明する。「無理に前を向こうとしなくてもいい。ただ会場に足を運んでくださるだけでも意味がある。ここが、心の癒しにつながる場所になればうれしい」と話した。
「天使ママ」や「天使パパ」と呼ばれる人たちの存在は、まだ社会の中で十分に知られていない。住吉さんは「このイベントが、子どもを亡くして傷ついている人たちが身近にいるということを伝えるきっかけになれば」と願いを込める。初開催となる今回を機に、今後も継続して開催していく方針だ。
開催日時は10月4日、12時〜17時。入場無料。一部プログラムや物販は有料となり、売上の一部が「がんの子どもを守る会」へ寄付される。