船橋市場の経営戦略を策定・公開、施設の再整備など活性化への取り組み始まる
9/28(火)船橋市場の経営戦略を策定・公開
施設の再整備など活性化への取り組み始まる
船橋市では現在、目指すべき船橋市地方卸売市場(船橋市市場1-8-1)の姿と方向性を定めた「経営戦略」を公開している。
開設当初から50年以上が経過した同市場では、耐震性、老朽化、衛生管理などの面においても多くの課題を抱え、施設の再整備は喫緊の課題となっている。同時に生鮮食品等の安定供給といった重要な機能を担うため、このサービスの提供を安定的に継続するため今年3月、今後の市場のあり方、整備の考え方などを整理し、目指すべき同市場の姿と方向性を定めた「経営戦略」を策定した。
同戦略の中では、今後、船橋市場が目指すべき将来像が掲げられている。キーワードは「地元愛と躍進!船橋市場〜魅力あふれる広域的な流通拠点を目指します〜」。
安全・安心な生鮮食料品などを安定的に供給するとともに、広域的な流通拠点とし、品質管理・衛生管理の高度化に対応できる施設の整備、市民に親しまれる市場を目指す。
戦略を立てるに当たっては、強みや弱みを分析するSWOT(スウォット)分析を取り入れている。強みは「都心に近く大商圏に立地」「生産県に立地」「現取扱量がトップクラス」「船橋駅に近く飲食店多数」が挙がった。弱みは「近隣に大規模市場がある」「加工業務および配送が仲卸業者個別対応」「コールドチェーン(常に低温に保つ物流)への対応」。
その対応策として検討されているのが「加工業務への積極対応による付加価値向上」「新規参入者誘致の取り組み」「物流業務の効率化」「大商圏に近い立地と生産県を活かした営業展開」「船橋駅周辺の飲食店への販売力強化」「共同加工センターの検討などによる各種加工業務の効率化および低コスト化」「産地サポート機能の強化」「県内他市場地域の顧客取込」など。トレーサビリティシステム確立にも務めるという。
施設老朽化や耐震性能不足施設への対応から「再整備計画」も挙がり、船橋市は老朽化対策、耐震性の確保、土地利用の合理化や、近年多く発生している台風による洪水被害などにより通常運営が出来ない状況を想定し、施設整備においては階層化などの設計を検討している。
施設を稼働しながら再整備を進めるため、まず市場施設を東側に集約するゾーニングとし、ローリングしながら管理棟以外の全施設の再配置を進めて行くという。
工程の第1期整備としては、耐震性能不足への対応を最優先し、新関連店舗棟、北側仮設駐車場整備を実施。第2期整備の品質、衛生管理の高度化への対応については、意見交換を活発にするサウンディング調査(対話型市場調査)や民間の資金や経営能力、技術力を活用する手法のPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)導入を検討する。
対象エリアは水産売場棟エリア、青果売場棟エリア、加工・仕分・配送エリア、北側立体駐車場になる。こちらは、「経営戦略」の見直し時期の概ね5年後に反映させる予定だという。
また、市民に親しまれ、気軽に足を運べる賑わいのある卸売市場を目指し、新関連店舗棟での魅力ある新規店舗の誘致や新整備施設の屋上を緑地整備しイベントスペースとして市民への開放などを検討していく。
さらに市場開放や市場まつりの開催などを通じ、市場活性化へ積極的に取り組み、千葉産品の積極的なPRもしていくという。
関連サイト:https://www.city.funabashi.lg.jp/shisetsu/shiminkatsudo/0003/0001/0002/p090664.html