船橋市倫理法人会が40周年記念式典、全国7万社が加盟する組織「倫理法人会」最初の単会として

  2021/10/2
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10/2(土)船橋市倫理法人会が40周年記念式典

全国7万社が加盟する組織「倫理法人会」最初の単会として

 船橋市内中心に経営者らが集まり早朝から経営に関する勉強をする組織「船橋市倫理法人会」が10月2日、設立から40周年を記念した式典と記念講演会を船橋市商工会議所(船橋市本町1-10-10)6階のホールで開催した。

 船橋市倫理法人会は、昭和56年10月1日にのちに全国組織となる「倫理法人会」で全国初の市町村レベル単会として開設。前年、昭和55年には「千葉県倫理法人会」が設立されており、初代会長は船橋市の実業家・滝口長太郎だった。船橋から立ち上がった倫理法人会は、現在47都道府県に県単会が広がり、全国で約6万8000社が加盟しているという。

 この日の記念式典は、全国最初の市町村単位単会として40周年を迎えた「船橋市倫理法人会」開設を祝うもので、記念式典は5年ごとに開催されている。この日の式典では、新型コロナによる緊急事態宣言終了を受け、二部制でリアル開催された。

 第一部では40年の経過報告や歴代会長のメッセージビデオ披露、千葉県会長からの挨拶や来賓として参加した松戸徹船橋市長や船橋商工会議所の篠田好造会頭による挨拶も実施。

 第二部の記念講演では、一般社団法人倫理研究所名誉研究員・田形健一さん講師による記念講演「倫理経営と基本的実践」が行われた。

 講演では、倫理経営に必要な「自ら率先してやる」「小さなことを心を込めてやる」「家庭を大切にする」という3つの実践についてふれた。田形さんは、「経営は、縦軸の『経』…理念、基本方針など心の部分、『営』方法手段などやり方の部分が一体になることで正しく行える」として、「拍手」を例に説明。

 「『拍手』という行為は二つの事柄が合わさって新しいものが生まれるもの。すれ違っていては生まれない」と手のひらと手のひらがすれ違うジェスチャーですれ違いを表現。

 また、3つの実践についてスーパーを父から引き継いだ経営者Yを事例として紹介。一時業績がうまくいったことで拡大し、その後なまけ癖がついたことで業績不振に陥ったYに対し、先輩経営者が「朝早く出勤し、丁寧に店内の清掃を行い、商品に挨拶をしなさい。これまでの行いについて妻に真摯に謝罪しなさい」という二つを課したという。

 この二つを実践した事で経営が上向いたYについて「やるも、やなぬも自由。やらねなければ結果はでない」と実践の大切さを説いた。さらに、「経営者の夫婦仲が会社経営に大きく影響する」として「夫婦は一対の反射鏡」という考え方を紹介。倫理経営における基本的な考え方を端的にまとめた「十七箇条」についてもふれた(記事最後を参照)。

 ここでも拍手を例に挙げ、一方の手のひらをそのままに固定し、もう一方の手のひらを近づけていく事で「パンッ」と手を打ち、「このように一方が動かなくても、もう一方が動く事で新しいものが生まれる。相手を変えるのではなく、自分から変わる事」と説明。夫婦においても相手を非難し相手を変えようとするのではなく自分から変わる事の大切さを説いた。

 その上で、パートナーに何かを頼まれたら「ニッコリ笑って、『ハイ!』と返事をしてみよう」と提案。「心はそう思っていなくても形から入る事でその内心もついてくるものです」とも。「ありがたいなぁ、うれしいなぁ、たのしいなぁと表情や形から変わっていきましょう」と笑顔を作る実践的なトレーニングの提案をし、講演を締めくくった。

【倫理経営における万人幸福の栞より「十七箇条」】
一、今日は最良の一日、今は無二の好機
二、苦難は幸福の門
三、運命は自らまねき、境遇は自ら造る
四、人は鏡、万象はわが師
五、夫婦は一対の反射鏡
六、子は親の心を実演する名優である
七、肉体は精神の象徴、病気は生活の赤信号
八、明朗は健康の父、愛和は幸福の母
九、約束を違えれば、己の幸を捨て他人の福を奪う
十、働きは最上の喜び
十一、物はこれを生かす人に集まる
十二、得るは捨つるにあり
十三、本を忘れず、末を乱さず
十四、希望は心の太陽である
十五、信ずれば成り、憂えれば崩れる
十六、己を尊び人に及ぼす
十七、人生は神の演劇、その主役は己自身である

  • 船橋商工会議所の篠田好造会頭

  • 記念講演会の講師田形健一さん

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