鈴身町「皆川牧場」で親子参加型の農業体験イベント、梨園「芳蔵園」が中心となって企画
11/14(月)鈴身町「皆川牧場」で親子参加型の農業体験イベント
梨園「芳蔵園」が中心となって企画
皆川牧場(船橋市鈴身町84-2)で11月12日、牛とのふれあいやチーズ作り体験などができるイベントが開催された。
同日は午前と午後の部の2部開催でイベントが行われ、午前の部には、市内在住者を中心に家族連れ37人が参加した。同イベントの主催は「ベジとるとる」。「ベジとるとる」とは、梨園「芳蔵園」(船橋市二和東2-7-7)と料理教室「houci-オウチ-」(二和西)の主宰・三井美峰さんが中心となって農業体験イベントを企画・運営しているもの。
「ベジとるとる」による農業体験イベントは昨年11月に始まり、今回で4回目開催となり、リピーターが増えているという。「リアルな農家によるリアルな農業体験を子どもたちにしてほしい」と事業展開し、同園の高校生スタッフ・水島澄香さんも企画運営に関わっている。
「芳蔵園」の加納智恵さんは「高校生の時に田植え体験したのが印象に残っている。自然が好きで、採れたての作物を食べたり、屋外でBBQなどをすることに幸せを感じる」と話す。縁あって憧れの「農家の嫁」になったが、その一方、農家の後継者不足が増える現実に「実際に農場に来てもらい、新鮮な農作物に触れ、農業の魅力を知ってほしかった」と同イベントを始めた思いを話した。
今回イベント会場となった「皆川牧場」は乳牛を約150頭飼育し、生乳を出荷する。その傍ら、今年8月からは牧場内の工房で手作りしたチーズの販売も開始。牧場内でチーズを作って販売するのは、船橋市内で初となる。
同牧場の創業は1952(昭和27)年。創業70年の歴史があり、2016年に千葉県初の農場HACCP認証を受けている。農場HACCPとは農場内における衛生管理の向上、危害要因を防止することを目的とした手法で農林水産省などが推進しているもの。
皆川牧場代表の皆川香里さんは「船橋に牛がいて、チーズを手作りしていることはあまり知られていませんが、今日は実際に牛がどんなもの食べているのか、触ったらどんな感じか体感してもらえたらうれしい」と挨拶した。
参加者は牧場を案内してもらいながら、乳しぼりや餌やり、ブラッシングの体験をした。餌やりでは子どもたちは恐る恐る牛に近づき、「餌、食べてくれた!」「牛さんが舐めてくれた」と歓声を上げた。
トラクターなどの重機に乗る体験もあり、親子で運転席に座るなど、記念写真を撮る姿も見られた。
参加者は最後に、牧場の新鮮な牛乳を試飲し、モッツァレラチーズ作りを体験。でき立てのモッツァレラチーズを味わった。同牧場では他に、カチョッタチーズ、リコッタチーズ、スカモルツァチーズを手作りする。これらの商品はイベントで販売したり、市内の販売所に委託、飲食店に卸すなどしている。
「ベジとるとる」では来年春には市内の米農家とコラボし、田植え体験を予定する。加納さんは「農家では当たり前のことでも知られていないことがたくさんあり、知る機会がない。四季を通してそういったことを伝えていきたい」と抱負を話した。
「ベジとるとる」の活動紹介やイベント告知などは「ベジとるとる」のインスタグラムアカウント(@vegetortor)や「芳蔵園」で行っている。