船橋の医師が絵本をテーマにした音楽ライブを主催、「多様な社会での互助の大切さを感じてほしい」
11/28(月)船橋の医師が絵本をテーマにした音楽ライブを主催
「多様な社会での互助の大切さを感じてほしい」
「船橋ゆーかりクリニック」(船橋市本町5-3-5、TEL0120-12-4103)を経営している医師・寺田伸一さんが翻訳・出版した絵本「パフィンちゃん どこにいるの?」を題材にした音楽ライブが11月20日、「Cool Jojo jazz+art」(市川市本八幡)で開催された。
絵本「パフィンちゃん どこにいるの?」(鳥影社)は「アトランティック・パフィン」(和名:ニシツノメドリ)のひな鳥「パフィンちゃん」がスケリッグ島の巣穴から抜け出し、これに気が付いた親鳥が必死になって探す様子を描いた絵本。
パフィンちゃんは、親鳥の心配をよそに自然豊かなスケリッグ島で暮らす多様な生き物たちと触れ合いながら、自身が持つ特技で他の動物たちを助けて回るという小さな冒険物語となっている。
同作品の原作は、2019年にアイルランドで出版された「Where are you, Puffling?」。寺田さんが休暇でのアイルランド旅行中、現地の雑貨店で同作品に出合った。イラストの美しさに惹かれ「自分用に買っていこう」と軽い気持ちで購入したという。「これまでに世界中を回ってきたがお土産で絵本を購入したの初めてだった」と同作品との出合いを話す。
現地の宿で絵本に目を通し、「生物多様性と相互扶助が描かれた素晴らしい絵本だ」と感じ、同時に「著者の動物に関する深い造詣と愛情を感じた」とも。「日本の子ども達ともこの感覚を共有したい」と出版に向けて行動を開始し、寺田さん自身が翻訳を手掛け、2021年に「鳥影社」から初版2000部を発行した。
同書のテーマソングとしてオリジナルソング「わたしのアドベンチャー」を音楽ユニット「オノマトペル」が書き下ろした。「絵本から音楽を紡ぎ出すのが得意な『オノマトペル』のことを、2020年に行われた『Save the Jazz musicians』というオンラインでの支援企画で知ったんです。英語も堪能なお二人はアイルランド絵本に最適と思い依頼しました」と寺田さん。
テーマソングは昨年10月にYouTubeで公開し、「生演奏で皆さんを元気づけることができたらいいな」と、今回の音楽ライブ開催を決めた。同ライブには親子での参加者も多く訪れた。ライブ配信も同時に行った。
ライブでは、「オノマトペル」の横沢ローラさんによる絵本の読み聞かせが行われ、アイルランドについての説明、アトランティック・パフィンとペンギンの違いなども、子どもが分かるように説明があった。
その後、テーマソング「わたしのアドベンチャー」や「パフィンのえかきうた ~ペンギンじゃない~」なども披露し、会場は盛り上がった。
ライブを終えて寺田さんは「アイルランドで初めて絵本に出合ってから、翻訳・出版を経て、テーマソングを創作演奏してもらうところまで体験した。普段は医師をしていますが、こうしていろいろな仕組みを学び、現場の苦労も理解できました。皆様に披露して、喜んでいただけたことで、苦労が報いられました。これからもパフィンちゃんをよろしくお願いいたします」と微笑んだ。
関連サイト https://www.puffling.jp/