船橋市にも誰でも学びを受けられる場「自主夜間中学校」開設、浜町公民館で実施の講師説明会に45人
12/17(土)船橋市にも「誰でも学びを受けられる場」として自主夜間中学校開校準備
浜町公民館で講師の説明会実施、45人が参加
船橋市内では初開校となる誰もが学びを受けられる場「自主夜間中学校」の講師募集に応じた市民45人が12月15日、浜町公民館(船橋市浜町2-1-15)実習室に集まり説明会を受講した。
自主夜間中学校は、誰にでも「自由な学びの場」を提供し、「人間として生き抜く力」を養う事を支援する目的で開校される。学生時代に学校に通えず、基本的な学習をやり直したい人や、日本語ができなくて日常生活に不自由を感じている外国籍の人などを中心に「学びたい」気持ちに寄り添い・支援する。それぞれにとっての「居場所」になることを目指し、一般社団法人ふなばしリカレント教育協会(代表理事:宮本義勝さん)が主宰する。
同協会の発表によると、同様の活動は全国で広がっており現在までのところ31カ所の公立もしくは民間が主宰する自主夜間中学校があるという。千葉県内では既に松戸市に公立の夜間中学校があり、令和5年から千葉市でも公立夜間中学校を開校する予定だ。
受講は無料、保護者同伴でも受講可能。受講に際しての年齢制限などはなく、国籍なども問われない。開校は毎週木曜日、19時~21時に行われる。授業は19時半~20時半の1時間を予定しており、前後20分をホームルームに充てる予定だという。ホームルームでは、「自分らしく生きる為のきっかけ」づくりを目的に受講生と講師による相互に学びを得られるコミュニケーションを想定しているという。
運営資金は、現在進行中のクラウドファンディング中心に集める。宮本さんが所属する経営者団体「千葉県中小企業家同友会」も支援に前向きな意志を表明、その他の団体とも連携していく予定だ。担当講師は、毎回5人を想定しており交通費程度の謝礼を用意する、無報酬のボランティア参加を希望する講師も随時募集中だという。
授業のテキストは、主催者側で用意する。連続して同じ講師が教壇に立てない場合を想定し、前任講師との引継ぎがしやすいようにテキストを統一し、引継ぎの為の申し送りなども作成する。
当初、大人の学び直しや外国人の言語習得などを想定し開校するつもりだったが、不登校や病気などの理由で補足的に基礎教育を身に着けたい若年層などにも門戸を開放する。「自主夜間中学校」の名称では、「義務教育を受けていない」などの誹謗中傷を受けることも想定、愛称を「ふなラ~ン」として足を運びやすくする工夫も。
運営に際し、3~5人の運営委員を設置。運営委員と理事の間で定例ミーティングを行い、通話アプリLINEなどのグループメッセージ機能を利用してシフト管理や連絡などの業務を執り行うという。また、受講後の利用者が地元企業への就職を果たすためのバックアップ機能なども担い「支援の循環つくり」を目標に掲げる。
「全てを理事で決めて『皆さんやってください』というスタンスではなく、問題があれば皆さんと一緒に都度話し合いで決めていくつもりです。理事や講師だから『教えてやる』というスタンスをとるのではなく人間関係を重要視して皆にとっての居場所作りになれば良いと考えております」と宮本代表。
開校は2023年2月2日。受講者の募集受付は現在も行っているという。クラウドファンディングは、130万円を目標金額に設定し現在125万円程度まで集まっているという。講師募集は、専用の応募フォームから。