馬込のNPO「いいちばみらい」がクラファン、子どもの居場所づくりのための「自立援助ホーム」開設に向けて
12/3(金)馬込のNPO「いいちばみらい」がクラファン
子どもの居場所づくりのための「自立援助ホーム」開設に向けて
東武アーバンパークライン・馬込沢駅から徒歩2分の防水・リフォーム会社「誠建クリエート」(船橋市馬込西2-18-14)を拠点に活動する特定非営利活動法人「いいちばみらい」が12月17日まで、「自立援助ホーム」開設に向けてクラウドファンディングを行っている。
「いいちばみらい」は、地域のコミュニケーションの促進や活性化などを目的として2017年に設立。社屋の一部を地域交流の場としてイベント開催などに貸し出したり、子どもたちの居場所づくりとして、駄菓子屋や子ども食堂の運営も行っている。
「設立当初から、若い世代の自立支援をしたいという思いがあった」と話すのは、「誠建クリエート」代表取締役であり、同NPO代表理事の宮本義勝さん。建設業に携わってきた経験から、「子どもの貧困」や「虐待問題」を身近な問題として実感してきたという。「自社や他社で働く若者たちの中にも、こうした困難な状況下にいる子たちを多数目の当たりにしてきた。家庭がない子どもたちや、家庭にいることができないという状況は、子どもにはどうすることもできない問題。そういう子どもたちが安心して過ごせる環境を整え、就労へとつなげていけるような施設をつくりたいと思った」と開設を決めた経緯を話す。
「自立援助ホーム」を利用できるのは16歳~20歳の男性で、住まいだけでなく就職先の紹介なども行っていく予定。利用者については船橋の児童相談所と連携を取り、家庭環境の問題から自分で働けるルートのない子どもたちの居場所になるように運営していくという。
宮本さんによると、「令和2年度段階で、千葉県は児童虐待に関する相談対応件数の多さ全国ワースト4位。県内の自立援助ホームにヒアリングしたところ、希望者に対してホームの数は全く足りておらず、多いときには1日2件のペースで入居の問い合わせがくるという現状がわかった」と話す。「こうした子どもたちを見守り、支えるのは私たち大人の責任。若者たちが、それぞれの過程で失った自己肯定感や自制心を取り戻すためには、共同生活をしながら社会に出るためにがんばれる居場所と、それをしっかりと大人たちが見守れる環境の構築が必要」とも。
企画担当するのは同NPOメンバーの柏原迅さん(23)、鈴木夏生さん(21)。2022年4月の開所に向けて物件選定や入居者受け入れの準備を進めている。目標金額は600万円、「自立援助ホーム」のための中古住宅の購入費に充てる。「課題となっている空き家対策としても、『自立援助ホーム』としての活用によって、循環させていければ。家庭のいろいろな事情がある中で、若い子たちの人生の選択肢を増やせるような仕組みをつくっていきたい。一緒に住宅のリフォームなどをしたり、家族のような信頼関係を築いて、協調性を学べる場としていきたい。応援をお願いします」と柏原さんと鈴木さん。
現時点(12月3日現在)の支援総額は、目標金額600万円のうち1,540,000円。リターンは、3000円応援で施設と入居者からのお礼メール、1万円応援で施設と入居者からの感謝の手紙など。詳しくは「READY FOR」のサイト内で紹介されている。