船橋市郷土資料館で国史跡「取掛西貝塚」に関する企画展、発掘現場などをリアルなスケールで展示
10/25(水)船橋市郷土資料館で国史跡「取掛西貝塚」に関する企画展
発掘現場などをリアルなスケールで展示
船橋市郷土資料館(船橋市薬円台4-25-19、TEL047-465-9680)の3階、第2展示室で現在、企画展「1万年のタイムカプセル 国史跡 取掛西貝塚」が開催されている。
同企画展は、令和3年に船橋市初の国史跡に認定された取掛(とりかけ)西貝塚の貴重な資料を見て、当時の衣食住を知り、遺跡をより身近に感じてもらうことを目的としている。同館学芸員の栗原薫子さんは「この取掛西貝塚は、ほかの貝塚には滅多にない面白い特徴のある貝塚。発掘現場や動物の大きさをリアルなスケールで展示しているので、過去と現在、ふたつの時代の様子を体感していただければ」と見どころを話した。
展示室には貝塚から出土した土器や道具類、動物の角や骨、貝やサメの歯で作られたアクセサリーのほか、取掛西貝塚を上空から撮影した写真や発掘中の貝塚の様子が展示されている。
そのほか、3種類の土器パズルや発掘の様子が分かる映像コーナー、出土したヤマトシジミの貝殻、黒曜石、鹿の角(レプリカ)に触ることができるコーナーがあり、子ども向けのクイズラリーも開催されている。
「特に注目していただきたいのは、ヤマトシジミの貝殻の下から発掘された大量の動物の頭蓋骨や道具類。命の再生を願い、動物儀礼を行っていた可能性もあると考えられています。自然だけでなく、命や道具にも感謝の気持ちを捧げていた縄文時代の人々の思いに触れられる、希少な資料」と栗原さん。
「貝塚がある地域は、ない地域に比べてさまざまなことが分かります。この地域にはないはずのものが出てきたりして、実に面白いです。ぜひ市民の皆さまや子ども達にも展示を見てもらい、当時の様子や暮らしに思いを馳せて欲しいですね」と話した。
展示は11月30日まで。11月5日・19日・26日は午後2時から約40分間展示解説を実施(26日のみ午前10時30分から開始、各日定員先着20人)。開館時間は9時~17時(入館は16時30分まで)。祝日を除く月曜日と祝日の翌日(11月4日を除く)休館。入館無料。