三咲に農産物直売所「やなぎさわファーム」、50年続くトマト農家が代替わりを機に開店

  2024/7/6
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7/6(土)三咲に農産物直売所「やなぎさわファーム」

50年続くトマト農家が代替わりを機に開店

  新京成線三咲駅から徒歩約12分の住宅街に、農産物直売所「やなぎさわファーム」(船橋市三咲4-13-10、TEL 047-447-0234)がオープンして、7月8日で2カ月がたつ。

 同店の責任者を務めるのは、同名の農業生産法人の取締役・柳沢明男さん。同法人は地域農家との取引を円滑にするため、2013(平成25)年に先代の父・尚一さんが設立したもの。これまでは、自身が栽培する野菜や市内外の農家から仕入れた野菜を庭先で販売していた。

 「直売は先代の時から約30年間行っていた。民家の庭先での販売なので、知り合いの購入がほとんどだった」と柳沢さん。5年前に尚一さんが亡くなったことをきっかけに、50年の歴史を持つトマト畑と技術を受け継いだ。「代替わりもしたので、お客さんに来てもらいやすいよう、思い切って直売所を建てた」と経緯を話す。

 大きなトマトの看板が目印の同直売所。明るい色の木材の合板を使った約12坪の店内にある棚には、トマト、キュウリ、ナス、ピーマン、枝豆など季節の野菜が並ぶ。

 「作ったものは直接消費者に売るのが基本」と言う柳沢さんは、近隣農家の持ち込みも受け入れる。「船橋市はもちろん、県内外からも野菜も仕入れ、品ぞろえを豊富にしている」とこだわりをアピールした。

 野菜だけでなく、果物や卵などが並ぶこともある。1週間ほど前から「押木養鶏場」(二和西5)の卵の取り扱いも始めた。同社取締役の太田康仙(やすのり)さんは「『ここに来ればこれも買える』という便利な店として、地元の良いものをまとめて購入してもらえたら」と話す。

 柳沢さんは「『トマトがおいしかった』など、味の感想を直接聞くことができると大変励みになる。こだわりのトマトをたくさんの人に食べてほしい」と呼びかける。

 太田さんは「今年はミシュランで星を獲得しているような有名どころの飲食店にトマトのサンプルを提供したところ、3店舗からトマトを採用してもらえた。味を認められたという証拠でうれしい。トマトソースなどの開発にも力を入れていきたい」と意欲を見せた。

  • (左から)柳沢さんと太田さん

  • 店内には旬の野菜が並ぶ

  • 「二段摘芯」を行い、極限まで水を切って育てたトマト

  • 直売所の裏にはトマトのハウスが建つ

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