
船橋市内の梨農家で交配作業ピークに、梨の出荷は昨年と同時期となる見込み
4/14(月)船橋市内の梨農家で交配作業ピークに
梨の出荷は昨年と同時期の見込み
千葉県の梨は、栽培面積、収穫量(生産量)、産出額ともに日本一を誇る(農林水産統計速報による)。船橋市内の梨園では、4月頭から徐々に梨の花が開花し、現在、梨の花の交配作業がピークを迎えている。
毎年、桜の花見シーズンが終わるころに繁忙期となる交配作業。市内の梨農家では、多くの農家が手作業で花粉交配作業を行っている。手作業以外には蜂を媒介に使うケースもある。
雨天の合間となった12日、作業をしていた「船芳園」(船橋市二和東2-6-1)の園主・加納芳光さんは「今年も開花は順調。3月に温かい日が続いた後にまた寒くなったので、交配のタイミングは昨年とほぼ同じ。このままいけば収穫時期も昨年と同じくらいになるのでは」と話す。昨年は7月下旬から徐々に幸水の出荷が始まった。
同園では毎年作業の手伝いをお願いしている近隣住民が今年も集まり、園内に咲き誇る梨の花ひとつひとつに、ていねいに交配作業を行った。
昨年との違いについて加納さんは「近年、温暖化などで特に『新高』の管理が難しくなっていたこともあり、私の園では昨年、『新高』の木を全部抜きました。新しい品種を育てています」と話す。
加納芳光さんによると、「新高」の品種は特に皮が焼けやすい傾向にあり、近年、日差しが強かったり温暖化の影響などもあり、実がなっても「焼け」を防ぐための手間がかかっていたという。また、「幸水」や「豊水」に比べて需要が低いこともあり、近年では「新高」の代わりに別の品種を扱う農家が増えているという。
「近年は梨の品種もたくさん出ている。当園では『トーキョーEllie(エリー)』『秋のほほえみ』などといった品種なども育てている。梨の時期には直売所を訪れて、ぜひいろんな品種を味わっていただきたい」とも加納さん。