高瀬町に病院食や介護食を作る自前のセントラルキッチン「タムスデリ船橋」 タムスグループが開設

  2025/12/26
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12/26(金) 高瀬町に病院食や介護食を作る自前のセントラルキッチン「タムスデリ船橋」 

タムスグループが開設

 医療・福祉サービスを首都圏を中心に展開する「タムスグループ」(本社:東京都江戸川区)はグループ内施設で提供する食事を1カ所で調理するセントラルキッチン施設「タムスデリ船橋」(船橋市高瀬町66-5)を開設し、12月18日、開所式が執り行われた。

 タムスグループは理事長である岡本和久さんが1993(平成3)年に東京都江戸川区にクリニックを開院以降、首都圏を中心に医療・福祉・保育などのサービスを提供している法人グループ。事業所は現在全部で82カ所を管理・運営する。

 少子高齢化に伴う労働人口の減少や食費の高騰により、人件費・光熱費などのコスト削減が課題となる中、高齢者人口の急増と現役世代の急減が同時に進む「2040年問題」への対応に向けて取り組みを開始したという同グループ。

 岡本理事長は「5年ほど前からおいしさと安全性を確保した食事を提供するためのプロジェクトが進み、やっとここまできた」と開所への思いを話した。

 同施設は1階が工場、2階が管理フロアとなる地上2階建て。設備はオール電化を採用し、火は使わない。屋上に巨大な発電機を設置することで施設内の冷蔵・冷凍庫の電力を確保し、2日弱の食材の保存ができるようにする。

 HACCPに準じた設計、衛生管理体制で、製造ラインは最新の大型調理機器を使った新調理システムと温度管理システムのもと、「品質管理を徹底できる環境を整備した」という。主な製造・生産方式は加熱調理後に急速冷却する「クックチル・真空調理方式」を採用。同所から提供する食事は、朝、昼、晩とおやつを製造し、56日サイクルの統一献立で提供する。食事の形態は、利用者の状態に合わせた食事を用意し、基本食、刻みトロミ食、ペースト食の3種類に対応する。

 本稼働は2026年2月1日から。最初は3000食~5000食から始め、9月にはフルスペックの1万5000食を提供予定。同施設の稼働日は週5日、物流においては毎日配送する。「スタート時のメンバーは社員23人、パート37人の計60人でスタートする。製造ラインのセッティング、及びメンバー教育を開始し、本稼働に向けての準備を進めている」と工場長の山本賢(さとし)さん。

 「患者さんや入居者の方においしいものを食べてもらって楽しく生活してもらいたい」と岡本理事長は展望を話した。

  • 「タムスデリ船橋」の外観

  • 開所の挨拶をする岡本和久理事長

  • 山本賢工場長が開所式の後、工場を案内した

  • 清潔度によって床のカラーを変え、ゾーニング管理を徹底する

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