
イオンモール船橋で認知症に関する見守り声かけ体験イベント 船橋西部エリアの福祉関係者による実行委員会が主催
9/22(月)イオンモール船橋で認知症に関する見守り声かけ体験イベント
船橋西部エリアの福祉関係者による実行委員会が主催
イオンモール船橋(船橋市山手1-1-8)で9月18日、「地域で見守り声かけ体験inイオンモール船橋 2025」が開催された。
今年で4回目となる同イベントは、塚田地域包括支援センターをはじめ、船橋西部エリアの福祉関係者らが集まった実行委員会が主催。塚田地域包括支援センター・センター長の山口信人さんは、「認知症のあるなしに関わらず、みなさんが地域で困った方を見かけたら声をかけられるような地域となれるように企画をさせていただきました。声かけ体験が地域の助けとなれば幸いです」と挨拶した。
イベントは1時間30分のなかで、「声かけのミニ講座」や実際に声掛けを体験するコーナーなども設けられた。
講座では、船橋警察署によると、船橋では毎日、認知症または認知症の疑いのある人が保護されていると説明があり、同委員会が認知症の疑いがある方への声のかけ方や110番通報のポイントを実演を交えて説明した後、50人弱の参加者は2グループに分かれて声掛け体験にチャレンジした。
声掛け体験では、認知症の疑いがある高齢者を道で見かけたというシチュエーションを設定し、参加者は相手と目線を合わせ、優しい口調で挨拶することからはじめた。困りごとや行先などを聞きながら協力者であることを伝え、安全を確保しながら警察に電話し、高齢者の状況や名前を伝えるといった流れを、一人ずつ体験した。
参加者は「勇気を持って積極的に声をかけることが大事だと思った」「通報する時に、相手から名前などの必要な情報を聞き出すのが難しかった」と感想が聞かれた。船橋市内で開催されている「オレンジ(認知症)カフェ」で同イベントを知った女性は、「来年もまた参加したい」と笑顔を見せた。
同イベントの実行委員長である塚田地区地域ケア会議構成団体の染谷菊子さんは、 「船橋市役所の地域包括ケア推進課や船橋警察署にもご協力いただき、会場ではみなさんに『たとえ障がいがあっても、介護が必要になっても、住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるまちづくり』を体験していただきました。年々参加者が増え、認知症の関心が高まり、認知症の方を見守る範囲が広がってきたと感じます」と話した。
参加者の中には、通信制高校に通う高校2年生の姿もあり、「『警察に電話をする』と言うと嫌がられる可能性があるので、『生活安全課に電話する』と言い方を工夫するといいかもしれない」と考えを伝える場面があった。「若い子が参加してくれることが我々老人にとってうれしい」と参加男性が高校生に感謝を伝えると、会場はあたたかい拍手に包まれた。