東庄町の廃校を活用した「トゥーノーイシデショウ」4月1日から一般利用開始へ

  2022/3/25
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東庄町の廃校「石出小学校」(千葉県香取郡東庄町石出1599)が、令和4年4月1日から大人も子どもも地域の人も外部からやってきた人も一緒になって学び交流することができる拠点「トゥーノーイシデショウ」として稼働開始、3階フロアにコワーキングスペース「ハタラキバ」を開設、ともに4月から一般利用が始まる。

石出小学校は、東庄町内5つの小学校が「東庄小学校」1つに統合されることとなり令和2年3月31日をもって廃校。これを聞きつけた同校卒業生らが立ち上がり「一般社団法人オンラア未来会議」を設立、廃校後の同校運営に手を挙げた。

同団体の代表は、同小学校卒業生の柳堀裕太さん。「オンラア」は、この地域の方言で「私たち」を意味する。町内の住民はもちろん、町外の住民も含め、それぞれが「私たち」として地域の未来を話し合っていきたいという思いを込めて名付けられたという。設立は2019年10月31日。

同施設のリノベーションに関する資金は、国が提供する「地方創生テレワーク推進交付金」を受け、東庄町と一般社団法人オンラア未来会議が不足分を負担して実施。同施設のテーマは、「やってみたい!」が見つかって、「やってみた!」が得られる場。学びや繋がりを得るためにここを訪れるようになることで、かつての「学校」が果たした機能を幅広い年齢層が享受できる仕組みだ。

一般開放に先立って3月13日、関係者やプレス向けの内覧会を開催。内覧会には、副町長や同地域選出の県会議員なども駆けつけた。

同団体代表で同小学校卒業生の柳堀裕太さん

「ハタラキバ」は、千葉県・茨城東部地方にみられる敷地内の作業小屋の呼び名から命名。「ハタラキバ」は田畑作業や地域活動、年中行事の活動場所として活用され、時には家族や仕事仲間、近隣住民らが集い交流が生まれる場所という。

同施設内に誕生したコワーキングスペース「ハタラキバ」でも人と人とが交わり、自分自身やお互いを知る事で、新しい一歩を踏み出すことを想定しているという。

「ハタラキバ」は、テレワークなどの社会人だけでなく、東庄町出身で都内在住の会社員、フリーランスらが里帰りの際にワークスペースとして活用する事を想定。

またJR成田線「下総橘駅」が利根川を渡り茨城県へ向かう「利根大橋」を通学利用する高校生らが起点として活用している事にも着目、世代を超えた交流拠点としての稼働も期待している。

また、同施設2階はシェアアトリエとして活用。1階はシェアオフィスとして既に稼働しておりドローン撮影の企業、シーバス専用の釣り具メーカーなど同地域周辺のものづくり企業が入居している。

ハタラキバの機能

ハタラキバは、想定する活用方法とその機能によって名称を使い分けゾーニングされている。WEB会議やリモート授業などで稼働を期待しているスペースは「ツナガル ハタラク マナブ」。ミーティングなどで活用できるよう黒板を残し中央に大きな会議用テーブルを配置。人と人とが会議を通じたコミュニケーションしやすいように設計されている。

会議用テーブルにはコンセントや優先ケーブルの引き込み口も

また、オンライン会議や集中ルームとしての稼働も想定されている個室ブースも。遮音性を高めるためビニールカーテンを貼りコンセント設置も。友人や先輩などと勉強する事も想定し2人まで利用できるようになっている。

大きな本棚が設置された「ホン シラベル ヤスム」では、同地域関連の書籍やビジネス関連書などから調べ物をしたり、パレットを活用したソファー席で休憩したりすることができるようになっている。

パレットを活用した休憩用の席

「ミンナ ハタラク」では、25席分のワークスペースを用意。雑談をしながら作業をしたり、集中して作業をしたり、ミーティングをすることも可能。共同オフィスで働く楽しさと機能性を享受することができる。

大規模な会議から小規模なミーティング、個々のデスクワークなどにも幅広く対応するスペース。もちろん、各席にコンセントも完備している。

ヒトリ ハタラク マナブは、一人で集中して働くための専用スペース

「ヒトリ ハタラク マナブ」は、ふらっと一人でやってきて仕事をするためのスペース。一人一人のスペースが広めにとられており隣席と干渉せず仕事に集中できる。さらに、中央スペースに休憩用のパレットソファが配置されている。

広めにとられた占有スペース
適度な休憩をとりながら仕事に集中する事ができる

「アタラシイ セカイ ミツケル」では、講義形式の受講スタイルで自分の学びを深めることができる。受講生が揃って黒板に向かい、机といすに腰掛けるスタイルに懐かしさを感じ、学びに集中することが想定されている。

学校らしいスタイルで受講できる

理科教室は「カイギ」の場として活用される

「カイギ」の場として活用される理科教室。プロジェクターや水道などもあり各種の会議で活用できるほか、グループワークや企業研修などの用途としても活用可能だ。

音楽教室は、「ウタウ エンソウ カイギ」に。防音壁と反響を考えられた天井が自慢の音楽室は、演奏やちょっとしたライブ会場、音の出せる会議にも活用できるスペースとなっている。

利用料金は、学生500円/日、ドロップイン利用1000円/日が基本。そのほか、本社登記などもオプション料金で受け付けているという。

一般社団法人オンラア未来会議「トゥーノーイシデショー」コワーキングスペース「ハタラキバ」

施設名:トゥーノーイシデショー、ハタラキバ
住所:千葉県香取郡東庄町石出1599
TEL:
営業時間:
定休日:土日祝※イベント開催になる事が多い
代表:柳堀裕太
公式HP: https://toknow.jp/
駐車場:校舎前に多数

主婦と高齢者で千葉を編集する
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2009年、千葉県船橋市でタウン誌「ふなばし再発見!!マガジンMyFuna」創刊、同時にローカルニュース「MyFunaねっと」配信開始。その後、2011年にみ...
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