船橋市内の梨農家で梨の花の交配シーズンを迎える、地域住民が協力して各園で交配作業
4/11(月)船橋市内の梨農家で交配シーズンを迎える
地域住民が協力して各園で交配作業
梨の花が開花シーズンを迎え、晴天だった4月9日・10日、市内梨農家では梨の花の交配作業をする人が多く見られた。
梨の花は、毎年、桜の見ごろが終わる時期になると、満開を迎える。その時期になると、船橋市内の梨農家では手作業による花粉交配作業がピークを迎える。市内の梨農家「船芳園」(船橋市二和東2-6-1、TEL047-448-2158)の三代目園主・加納芳光さんは「蜂を使って交配させるケースもありますが、手作業が確実」と話す。
雌しべの状態は午前中のほうがいいとされるため、満開を迎えて晴れた日の午前中に短い時間で一斉に交配作業をするのだという。そのため人手が必要で、「親族だけでなく、隣りの店のパートさんたちもこの時期だけ手伝ってもらっている」と加納さん。また今年は週末に重なったため、「子育て世代のママたちが今年は参加できないケースも多くて、急遽知人に声をかけ、手伝いを募った」とも。その結果、同園では2日間にわたって約15人の地域の人が交配作業に関わった。
今年初めて交配作業を体験した市内に住む主婦は「梨畑を外から見たことはあっても、中に入ったのは初めてだった。作業をしながら農家さんが、私たちが知らなかったような地道な作業についても話してくださり、梨を買うだけではわからないたくさんの大変な作業があって、おいしい梨ができているのだと知ることができた。貴重な経験をさせてもらいました」と話す。
別の主婦は「梨の花って、桜みたいでこんなにかわいいのね。交配作業も初めてさせてもらいましたが楽しかった。自然を相手にされている農家さんには、たくさんのご苦労があるのだろうなと感じることができました。おいしい梨ができるのが楽しみです」と話した。
加納芳光さんは「地域のみなさんのご協力なくしては、できない作業なので、こうしてみなさんが手伝ってくださることがありがたいです。経験することで愛着を持ってもらえたら、なおうれしいです」と話す。
また「今年は花の開花が去年より1週間遅かった。去年が早かったので、例年通りに戻ったといえるでしょう。空梅雨だとよりおいしい梨ができるので、そういう天候だとうれしい。今年もみなさんにおいしい梨をお届けできるようがんばります」と笑顔を見せた。