船橋・豊富中学校の空き教室で市内在住現代美術家・荒井恵子さんが公開制作、制作体験を通しアートを身近に
4/27(水)豊富中学校の空き教室で市内在住現代美術家・荒井恵子さんが公開制作
制作体験を通しアートを身近に
豊富中学校(船橋市豊富町12)の空き教室で4月25日、船橋市在住の現代美術家・水墨画家の荒井恵子さんによる、和紙と墨による作品の公開制作が行われた。アーティストによる学校の空き教室を活用した作品制作は、市内初の試みになる。
船橋市教育委員会では、子どもたちが主体的にアートに関わり、生涯にわたって鑑賞や創作活動に参加する素地を育むため、市内の公民館・学校と連携した取り組みを進めている。
2019年には、船橋市所蔵の美術作品を紹介する展覧会「船橋市出張美術展 ~豊富の美術/船橋の美術~」を北部公民館(豊富町4)で開催。その際、荒井さんの作品を展示したことが縁で、今回の開催に至ったという。
荒井さんが同教室で制作の作品「(仮)白ト黒ノ間-」は、学校近くの「ふなばしアンデルセン公園子ども美術館」(金堀町525)で開催の荒井さんの企画展で展示を予定。和紙200枚の水切り(和紙に水を付けて手で切る)を行う制作過程を生徒たちは自由に見学でき、その制作過程で行われている「水切り」も体験。
「生徒たちは事前に、荒井さんの作品や活動内容等を紹介したインタビュー動画を鑑賞しています」と話すのは、同校教頭の下須賀和実先生。生徒たちは休み時間や放課後などに同室を訪れ、興味津々な眼差しで荒井さんの水切りの様子を眺め、実際に自分でも体験していた。
「水切りは自由自在なんですよ」と話しながら実演する荒井さんの印象を、中学3年生の女子生徒は、「とってもフレンドリーで、話しやすそうな方だと思いました」と話し、「水切りはやったことがなかったので楽しいです」と笑顔で体験していた。「和紙200枚でどんな作品になるのか興味も湧きました。ふなばしアンデルセン公園に作品を見に行きたいと思います」とも。
船橋市教育委員会生涯学習部文化課の担当者は「学校の空き教室を活用することができますし、アーティスト支援にもつながります。学校と子どもたちとアーティストをつなぐ、新たな取り組みになったと思います」と話す。
荒井さんの子ども美術館での作品展の開催期間は8月13日~9月25日を予定している。