船橋市8軒の採れたて農作物が買える通販サイト「エコチョク」、「エコファーマー」認定を受けた農家が出品
9/11(土)船橋市8軒の採れたて農作物が買える通販サイト「エコチョク」
「エコファーマー」認定を受けた農家が出品
農園のPR支援事業者「ファームコネクト」(船橋市二和東、TEL 080-2643-0237)が農産物の通販サイト「エコチョク」(https://ecochoku.com/)を7月31日に開設してから約1カ月が経ち、売れ行きが好調だという。
同サイトは「エコファーマー」という「環境にやさしい農産物作り」について公的に認定を受けている農家のほか、有機JASやHACCPなどの国の認定制度をクリアしている農業者の作物のみが出品できる通販サイトとなっている。「エコファーマー」とは、国の法律に基づいた「持続性の高い農業生産方式」を導入し、また、化学肥料や化学農薬の低減を一定的に行う計画を立て、県から認定を受けた農家が「エコファーマー」として認定される。
「作物は鮮度が大切。作物は収穫したその日のうちに直接発送します。『エコな農産物を直接』がモットーです」とファームコネクトで営業を担当する村瀬雄太さん(26)は話す。「安心安全で、鮮度の良さは、通販では日本一です」と胸を張る。
「エコチョク」には現在船橋市の農家が8人登録している。「かまくら農園」「カンシローファーム」「定吉農園大介野菜」(いずれも船橋市印内)、「木村梨園」(神保町)、「石井農園」(本郷町)、「重兵衛農園」、野瀬元隆さん(高根町)、養鶏場を営む「奈良養鶏園」(馬込町)の8人。先の7人は「エコファーマー」の認定を受け、奈良養鶏園は、2017年に個人の養鶏園として日本初の「農場HACCP」の認証を受けている養鶏園。市外では長野県の「こやま農園」と岩手県の「平泉自然農園」も登録している。
開設から1カ月わずかだが、契約農家が増え、出品すると完売が続くケースもあるという。Web制作担当の石井さんは「リピーターも増えている」と話す。購入者からは「生産者の就農の思いやこだわりなども発信しているので食事の際の会話が増えた」「生産者も運営に携わっているのが良い」「決済方法が多いので便利」「北海道でも安い送料で届けてくれる」といった声が届いているという。
消費者の購入のしやすさを考慮して、北海道と沖縄以外は基本的に送料無料。販売する作物は随時更新している。
村瀬さんは「『無農薬』『減農薬』などの言葉を、農産物の表示に使ってはいけないと農林水産省が定めているにも関わらず、横行されているのを見かけるが、その一方、エコファーマーのように人や環境を考えて手間暇をかけて作物を作っていても、その価値がなかなか認められていないのが現状。『エコチョク』で公的認定農家の作物のみを取り扱うことで、認証制度のことも知ってもらいたい」と熱い思いを話した。
「ファームコネクト」は2020年9月に事業設立。村瀬さんと御滝中学校の同級生で野球部仲間でもあった石井宏一郎さん(25)、後藤憲亮さん(25)と共に、3人にとっても身近であった農業の支援に特化した事業を始めた。主には農家のウェブサイトやオンラインショップの運用、PR活動、販促物のデザインなどを手掛けていたが、深く農家に関わるうちに、認定制度とそれがあまり知られていない現状を知ったという。
来月にトウモロコシを「エコチョク」で販売予定の「カンシローファーム」の田中裕之さん(35)は「うちは土づくりに豚肥や緑肥を使い野菜に旨味を与え、豊かな土壌になるようにしている。採れたて野菜は、味はもちろん、糖度や栄養価が高いのでぜひ味わってほしい。新型コロナで飲食店への出荷が減ったが、ネットで野菜を見てくれる人が増えているように思う」と期待を寄せる。
村瀬さんは「農家さんが売り上げをアップし、消費者の喜びの声を聞くことで彼らの努力は還元されると考えています」と話し、「全国の作物を取り扱い、加工品などのカテゴリーも増やして、多くの農家さんの援助をしていきたい」と抱負を話した。生産者の募集は随時行っている。
関連サイト:『エコチョク』https://ecochoku.com/
『ファームコネクト』https://farm-connect.org/