私設図書館兼書店「針鼠書房」8月末オープンへ、船橋名産品などを贈るクラウドファンディングも実施
7/12(月)私設図書館兼書店「針鼠書房」8月末オープンへ
船橋名産品などを贈るクラウドファンディングも実施
船橋駅の南側、本町通りにある建物2階に「針鼠(ハリネズミ)書房船橋本店」(船橋市本町4-34-13-2階、TEL047-767-6335)が、8月末オープンに向けて開店準備を進めている。
店主は船橋市出身の岡直樹さん。岡さんは八木が谷北小学校、八木が谷中学校の卒業生であり、大学1年生の時にはNPO法人「情報ステーション」を立ち上げた。現在は「地域力研究所」の代表理事、「船橋市観光協会」の専務理事、「船橋人物図鑑」の代表を務め、船橋の地域活性に力を注ぐ。
「情報ステーション」では、読み終わった本を寄贈してもらい、それを蔵書とし、ボランティアが交代で店番をする民間の図書館を設営している岡さん。「学生の頃から生まれ育った町で地域活性に取り組みたいと思い、本に関わる活動をしてきた。民間図書館はさまざまな人がボランティアとして参加してくれるうちに、公立図書館とは違うにぎやかな空間が生まれた」と岡さんは話す。
町中の空きスペースに本棚を置いて民間図書館を作ることで、色々な人が気軽に利用できる場所が作れることに気付き、現在までに全国114カ所設置してきた岡さん。今回、従来の私設図書館に新たに書店の機能を加えることで、より多くの人が気軽に利用できる場所を目指すという。
店内面積は52.89平米。現在行われている店内改装は、全て岡さん自身が行っている。
「銀閣寺の東求(とうぐう)堂をモダンにした和風なイメージで改装中。壁1面を本棚にする。本棚の前には畳のベンチを作り、床は木目調で、窓は障子にしたい。日中、太陽光が店内に入って明るい店内を目指す」と岡さん。コロナ対策として、セルフで書籍の購入やレンタルができる機械を設置する。
「針鼠書房」の針鼠(ハリネズミ)は、昔は主流だった本の持ち主を明らかにする蔵書票の最古のデザインが針鼠だったことから店名に起用した。本の購入時には、貸し出し用蔵書シールの上に針鼠デザインの「蔵書票」を貼り、購入済みであることを証明する。この「蔵書票」のデザインを担当したのは、「船橋人物図鑑」に関わる市内在住イラストレーターであり似顔絵師・「にがおえ便」の浜田琴(こと)さん。
「琴さんにお願いしたデザインは、針鼠とオリジナルの2種類。本を購入いただいた際に、どちらが出るかはわからない。今後は色々な人に蔵書票のデザインをお願いし、本の購入時の楽しみになれば」と岡さんは笑顔を見せる。
現在、岡さんは準備費用などの資金集めのため7月30日までクラウドファンディングも実施している。クラウドファンディングサイトでは、オープンするまでの改装の様子や、返礼品に協力している船橋人物図鑑の仲間の紹介も掲載する。
「返礼品には、選ぶのが楽しくなるふるさと納税のような品を用意した。本来はボランティアや寄贈本でさまざまな方に関わってもらいたいが、コロナで難しい。代わりにクラウドファンディングを通じて、オープンする前から皆に知ってもらい、関わってもらうことで愛着が湧き、出入りしやすい場所にしたい」とも。
「本の購入以外は全て無料です。日常的にふらっと立ち寄ってお喋りしたり、相談ができたり…という場所にしたい。大人も子どもも気軽に立ち寄れる場所が船橋にたくさん増えたらうれしい。自分の住む船橋を今一度見直し、船橋の魅力や船橋は楽しいところ、というのをみんなで再確認できたら」と岡さんは意気込みを話す。
営業時間、定休日は未定。