民間図書館を展開する「情報ステーション」が20周年、当時大学生だった船橋市出身の岡直樹さんが設立
9/3(火)民間図書館を展開する「情報ステーション」が20周年
当時大学生だった船橋市出身の岡直樹さんが設立
NPO法人情報ステーション(船橋市本町4-34-13 2階、TEL047-409-4680)が今年8月24日で設立から20周年を迎え、8月28日、記念パーティーが「中国料理 東魁楼」(本町4-36-17)で昼と夜の2部に分けて行われ、約200人が集まった。
「情報ステーション」とは、船橋市出身の岡直樹さんが2004年、当時、早稲田大学1年生のときに設立したNPO法人。岡さんは八木が谷北小、八木が谷中学校、県立船橋高校を卒業している船橋っ子。
当時は「民間図書館」というものがまだ広まっていなかったころで、さらには図書館も夜遅くまでは開いていなかったこともあり、「大学から地元に帰って来たときに、駅などで気軽に立ち寄って本が借りれるような図書館があったらいいな、という思いが、設立のきっかけだった」と岡さんは振り返る。
法人格を取得した当初は、地域でのイベントサポートなどをしながら、2006年に民間図書館事業を開始。1号館は、船橋駅前フェイスビル2階の一画で始めた「ふなばし駅前図書館」(2018年に閉館)だった。同図書館は「民間民営の公共図書館」として運営し、その後、商店街の空き店舗や空き家、商業施設、老人ホーム、マンション共有部などに本棚を置き寄付された本を並べ、ボランティアが管理することで運営する図書館は、徐々に国内各所へと広がっていった。
現在では全国から運営依頼を受け、北海道から沖縄まで、128の民間図書館が誕生。登録ボランティアの数は全国で約1000人になるという。この取り組みは各所で評価され、2014年には環境大臣賞「グッドライフアワード特別賞」、2017年には総務大臣賞「ふるさとづくり大賞」などを受賞している。
岡さんはパーティーの中で開設当初を振り返り、「実際に図書館をやっていると、本の貸し借りだけでなく、本を貸すたびにおせんべいを下さる方がいたり、何かしらのコミュニケーションがあった。また、本好きが集まってのコミュニティが生まれたりもした。そこから、図書館は、世代を選ばず使える施設だということがよくわかった。公共の図書館は、静かに過ごさなきゃというイメージがあるけど、図書館はいろんな人が楽しく過ごせる施設でもあると気づいた」とスピーチした。
「今後は、もっと誰でも管理できるような管理システムの構築や、もっと使いやすいようにしたい。障がいのある人でも働けるようにしたい」とも。
パーティーには松戸徹船橋市長をはじめ、地域の経営者や文化人、個人事業主など、昼と夜と合わせて約200人が集まり、互いに交流を楽しんだ。