高根小学校の全児童が稲刈りを体験、地域の農家らの協力で38年続く恒例行事
9/17(土)高根小学校の全児童が稲刈りを体験
地域の農家らの協力で38年続く恒例行事
高根小学校(船橋市高根町2895)南側の水田で9月12日、全校児童193人が稲刈り体験をした。
創立138年を迎えている同校は、100周年の1985(昭和60)年から毎年、地域の農家の指導の下、種まきから、田植え、草刈り、稲刈りまで米作りの体験活動を続けている。
38年目を迎えた今年も、感染防止に努めながら例年通りの米作りを行い、約10aの田んぼで稲刈りの日を迎えた。
同日は低学年と高学年を組み合わせた「仲良し学年」(1年と6年、2年と4年、3年と5年)で協力して稲刈りを実施。刈り取った稲はすぐにコンバインで脱穀、乾燥させ、後日給食で米作りを指導してくれた地域のみなさんと一緒に味わうことになっている。
校長の佐藤光一さんは、「地域やPTAなどの協力が本当にありがたい。恵まれた環境と自然の中で、児童は座学以上の体験と知識を得ている。昨年までのもち米から変えて、今年はうるち米を栽培した。給食で食べるだけでなく、稲わらも総合学習の中で『縄ない』を実際に学習したり、年始の飾り作りなども考えている。歴史・風習を学ぶ特色のある授業ができる」と話す。
教頭の室正太郎さんは、「ケガが一番心配なので、作業に入る前にも注意している。カマをしっかりと握り、稲束は手の親指を下にして逆手に持って、ギコギコと切る。上級生が切り取った稲束は1年生が運び、田んぼの脇にていねいに並べて置くように」と指導していた。
6年生は、素早く手際よく稲刈りを進め、1年生も刈り取られた稲をていねいに並べて置く様子が見られた。
米作り指導者の一人である地域の農家・仲村学さんは「子どもたちの成長はすごい。子どもたちの技術が毎年飛躍的に向上している。勉強というより、『大人と同じ仕事』を感じながら体験している気がする。いつまでもこの米作り体験が続いて欲しいが、指導員の確保も容易ではないので、協力してくれる人がもっといてくれれば」と話した。