「御菓子処 扇屋」長女が菓子の全国大会「第11回技術競技大会」で金賞受賞、「上生菓子・引菓子」部門に初出品
10/16(日)「御菓子処 扇屋」長女が菓子の全国大会「第11回技術競技大会」で金賞受賞
「上生菓子・引菓子」部門に初出品
松が丘にある和菓子店「御菓子処 扇屋」(船橋市松が丘4-23-1、TEL047-465-6716)の長女・坪田和美(かずみ)さんが、7月4日に開催された全国菓子研究団体連合会「第11回技術競技大会」で金賞を受賞したことが分かった。
坪田さんはこれまで、一般社団法人日本菓子協会東和(とうわ)会(東京都新宿区)が主催する「月例品評会」で年間総合優勝となる「最優秀技術会長賞」を2年連続受賞している。今回出場した大会は、東和会も含めた全国各地の和菓子技術団体8団体が所属する全国菓子研究団体連合会が企画してスタートした技術コンテストで、3年ぶりにロイヤルパークホテル横浜(横浜市)で開催された。上生菓子・引菓子、盆景菓子、工芸菓子の3部門があり、坪田さんは「上生菓子・引菓子」部門に初出品し、「金賞」を受賞した。
今回のテーマは、「希望と平和の願いを和菓子に込めて ーwith a wish for peace in Japanese sweetsー」。「テーマをきっかけに、平和について考えたり、ウクライナのことを深く調べたりしました」と坪田さん。何度も絵を描いて構想を練り、「デザインが出来上がるまでが勝負」とも。練りきり、ようかん、求肥の3種を使い、希望の意味を込めた虹や虹色の羽をつけた鳩、平和を意味するデイジーをあしらい、平和の象徴を分かりやすく表現した作品に仕上げたという。「色合いにもこだわり、ウクライナに気持ちを込めて作りました」と話す。
虹やデイジーの花や葉は、絵を描いているのではなく、約50のパーツからなり、一つ一つようかんなどに入れ込んでいる。「材料によって色の出具合も異なりますし、食べ物なので手際よく一発で仕上がるように日頃から練習しています」と坪田さん。仕事が終わった後や休みの日も練習に取り組んでいる。
「今回は初の全国大会で金賞を頂きましたが、反省するところもあるので、結果をきちんととらえて、次はグランプリを目指してチャレンジしたい」と意気込む。また「和菓子職人は体力が必要で男性が多い世界ですが、日々努力しながら自分の技術を生かして、お客さまに笑顔になってもらえるような仕事をしていきたい」と今後の抱負を話した。