船橋市勤労市民センターで「第51回船橋市私立幼稚園教育振興大会」、子どもの未来を築く親子の絆をテーマに
10/21(金)船橋市勤労市民センターで「第51回船橋市私立幼稚園教育振興大会」
子どもの未来を築く親子の絆をテーマに
船橋市勤労市民センター(船橋市本町4-19-6)で10月18日、船橋市内幼稚園に通う子どもたちのより良い成長環境と教育を提供するために、幼稚園、P T A が一体となって行政に働きかけることを目的とした「第51回船橋市私立幼稚園教育振興大会」が開催され、市内幼稚園在籍の保護者約200人が参加した。
同大会の主催は、船橋市内の私立幼稚園45園のPTAからなる船橋市私立幼稚園PTA連絡協議会。新型コロナウイルス感染症拡大以降、2019年から2年間開催できず、昨年、規模を縮小する形で再開し、今年が51回目となる。
松戸徹船橋市長をはじめ、幼稚園教育行政関係者を来賓に招き、幼稚園教職員だけでなく保護者が一丸となって、これからの幼児教育のあり方を提唱し、日本一の幼児教育の街、船橋を目指すことを確かめる機会となっている。
船橋市私立幼稚園連合会会長の田中義之さんは「この大会の大きな目標であった幼児教育・保育の無償かが実現された今、これからは時代の在り方に応えて、より多くの子どもたちに『人として生きる力』の基礎を育む幼児教育を提供し、子育て支援に関わる部分のより一層の充実を目標としていきたい」と話した。
船橋市私立幼稚園PTA連絡協議会会長の赤塚倫子さんは「コロナ禍では新しい取り組みとしてYouTubeを活用し、保護者の皆さんに親子チャンネルをお届けしました。これからも未曽有の事態が新たに出てくることもあるかと思いますが、挑戦する心を忘れず、進んでいきたい」と話す。
第1部では「母の思い」として、幼稚園に息子を通わせる2児の母、川上彩乃さんが登壇。現在下の子の出産後育休を取得、職場復帰が迫っていること、息子保育園に通わせていたものの「いろいろなことにチャレンジしてほしい」という思いから幼児教育の内容に惹かれ転園を決めたことなど、今の時代の子育てに関する思いを話した。
「親が働いている子どもたちは、幼稚園の先生と過ごす時間の方が多くなるからこそ、もっと先生方とのコミュニケーションを密に取れる場があると良いと思う。預かり保育の充実はは働く親からするととてもありがたいが、その分先生方への負担も大きくなるため、労働環境の充実も望みます」とも。
松戸徹船橋市長は「幼児期は子どもたちが心身ともに成長していくための土台が形づくられるとても大切な時期。そうした中、各幼稚園が子どもたちに寄り添い、創意工夫を重ねながらそれぞれ特色ある教育活動を展開していただけることを大変心強く思う」と話した。
第2部では、船橋市立船橋高等学校・吹奏楽顧問の高橋健一先生による講演会「結局は自分次第なのだと思います」を開催。高橋先生は、2001年に同校へ赴任。応援バンドとして活動していた吹奏楽部を着任2年目で東関東大会に初出場、2007年には全国大会に出場、マーチングコンテストにおいても全国大会出場させた。船橋市の「千人の音楽祭」の実行委員としても活躍し、音楽のジャンルや世代を超えた音楽祭の企画を担当している。
普段は高校生を相手にしている高橋先生だが、幼稚園児の保護者を対象にした講演会は初めてだったという。赤塚さんは依頼に至った経緯として「お母さんは、いつも今の我が子のことを全力で見ているからこそ、将来に目を向けるきっかけを作れればと思いました。今の高校生が何を考えているのか、子どもたちがこれからどう成長していくのかを、そんな子どもたちをいつも見ている先生の口からお話しいただきたかった」と話す。
講演会では「自分は一番幸せだと思う時はどんな時?」「もっとも悲しい時はどんな時?」という質問形式で参加者に呼びかける場面も。「一番幸せだと感じるのは、人から認められた時、すべての人が幸福を感じると思う。また、悲しいのは、存在を拒絶された時、否定や無視をされた時。日々子どもたちと接する中でつい怒ってしまうこともあるだろうけれど、決して否定をせず、認めて肯定感を感じられるような声掛けをしてほしい」と高橋先生。「親のものさしで図るのではなく、それはしつけなのか、自分の都合で怒っていないか、ぜひ一度考えてみてほしい」とも。
最後に、高橋先生の元で育った市船吹奏楽部の活動の様子を映像で紹介し、振興大会は終了となった。