南本町の「FUNABASHI COQ WINERY」で船橋産ワインの仕込み開始、今年12月の初出荷を視野に入れ

  2021/11/1
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11/1(月)南本町の「FUNABASHI COQ WINERY」で船橋産ワインの仕込み開始

今年12月、700本の初出荷を視野に入れ

 船橋市内にワイナリーを作ろうとコロナ禍に動き出した「FUNABASHI COQ WINERY」(船橋市市南本町36-24、TEL未定)が、最初のワインを12月に出荷できるよう仕込みを開始している。

 2020年11月下旬に物件を確保。12月から内装や醸造免許取得のための機材搬入などに動いてきた。醸造所として契約した物件は1階18坪、2階18坪の計36坪。1階を醸造スペースに、2階をデザイン・アパレル事業の事務スペースとワインの試飲スペースとして活用する見込みだ。

 ワイン専門本「ワイン一年生」を2015年に執筆、ワイン作りに興味を持ち始めたという店主の小久保尊さん。「コロナ前は、できるはずない。そんな時間も取れるはずないと考えていた。コロナになって時間ができゆっくり考えをまとめることができた。借入もスムーズにいったので実現が見えてきた」と振り返る。

 コロナ禍で営業自粛を余儀なくされたことで「飲食事業だけだと不安が大きい」と、かねてから趣味も兼ね執筆していた出版事業に加え、飲食店向けの細かいデザインを請け負うデザイン・アパレル事業にも進出。並行して通信販売も広げ事業の多角化を図ってきた。

 「コロナ以降、船橋市内の飲食店がV字回復できるきっかけになれば」と、仲間内の飲食店や地元の酒屋にも声をかけ、ワイン作りを計画。仲間内から卸していく事も視野にワイナリー開設を計画した。醸造を学ばせるためスタッフを住み込みで派遣、機材メーカーとの幾度にも及ぶ調整を重ねてきた。仲間の仲介で産地との調整も行いぶどうの仕入れも順調に整った。

 10月初旬からワインの仕込みを開始。現在は、品質を一つ一つ手作業でチェックする「選果」作業をほぼ終了。この後、実と房がついている梗を取り除く「除梗」及び、実をすり潰す「破砕」という工程に移っていく。白ワインを製造する場合はこのまま果汁を絞り発酵させていくが、赤ワインの場合は皮も一緒にタンクに漬け発酵させていくという。

 今回仕込んでいるもので12月に完成する初出荷のワインは700本ほどを予定。一部は今後行う予定のクラウドファンディングで返礼品として提供する予定だという。それ以外の物を市内の飲食店や酒屋経由で流通させていく。年間8000本を製造する予定だという同ワイナリー、今期は3月までに4500本のワイン生産を計画している。

 「船橋産のワインを作る事で普段ワインに興味がない人も『地元の物だから飲んでみようか』と興味を持ってもらうきっかけになれば。その中から何人かワイン好きになってくれたらうれしい」と意気込みを語る。「駅からギリギリ徒歩圏内の住宅街の中にワイナリーを作る事で駅からの人の流れを作りたい」とも。

  • 選果作業をするスタッフ

  • 2階の試飲スペース

  • 夢を形にし、少し照れくさそうな小久保さん

  • 住宅街の一角に「ブルックリンスタイル」(小久保さん談)なワイナリー

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