船橋漁港で海上安全と豊漁を祈願する「水神祭」、今年は神楽舞も復活

  2023/4/11
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4/11(火)船橋漁港で海上安全と豊漁を祈願する「水神祭」

今年は神楽舞も復活

 船橋漁港(船橋市湊町3-16-1)で4月3日、海上安全と豊漁を祈願る「水神祭」が開催された。

 江戸時代から続く同祭は、船橋漁港内に係留した漁船に大漁旗をはためかせ、船上で神事を執り行う漁師町らしい伝統的な祭事。冬の漁が終わり、旧暦3月1日にあたる4月3日が、春の漁が始まる節目とし、この日に開催するのが慣わしとなっている。

 2020年以降は新型コロナウイルスの影響で、規模を縮小し、神事のみを関係者で執り行う年が続いたが、今年の開催では、3年ぶりに神楽舞が復活し、4座の舞が奉納された。

 神事は、まず船の上で神様を迎えるための儀式である修祓(しゅばつ)の儀や降神の儀のあと、献饌(けんせん)の儀で供物を添えた。その後、祝詞奏上で神様へ感謝の言葉を伝え、切麻散米(きりぬささんまい)で四方のお清めが行われた。その後、漁協関係者や来賓による玉串奉奠(たまぐしほうてん)が執り行われ、神楽舞が始まった。

 市の無形文化財でもある「神楽舞」は祭事によって種類が違うが、水神祭りでは次の4座が奉納される。まず、面をつけずに鈴で舞台を清める「巫女舞」、猿田彦命が神様を舞台へ案内する「猿田舞」、蛭子(恵比寿)と宇受売(うずめ)が交互に舞う「蛭子舞」、悪さをする青鬼を山の神(鍾馗)が追い払う「山神舞」で、神楽舞は最後となる。

 山の神が青鬼を追い払うと餅がまかれ、神様を見送るために「昇神の儀」を執り行う。その後、神職と漁協関係者が船で沖へ出て、升に入った五穀を巻く「種まき」をして、水神祭は終了する。

 コロナによる規模縮小の間は「餅まき」が行われていなかったが、今年は「餅まき」も復活。数こそは少なかったが、青鬼退治を終えた山の神が、見物客に餅をまく姿に「従来の水神祭の賑わいが返ってきた」と来賓も見物客も、多いに盛り上がった。

  • 船に掲げられた大漁旗

  • 蛭子舞(恵比寿)

  • みこ舞

  • 祝詞奏上

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