船橋芝山高校・馬場さんが日本地理学会理事長賞受賞、テーマは「高根台団地における団地再生の現状と新たな提案」
6/22(木)船橋芝山高校・馬場さんが日本地理学会理事長賞受賞
テーマは「高根台団地における団地再生の現状と新たな提案」
千葉県立船橋芝山高等学校(船橋市芝山7-39-1)に在籍していた馬場悠樹さん(論文発表時3年生、現在は大学1年生)が、「日本地理学会2023年春季学術大会高校生ポスターセッシ
同団地は、新京成電鉄・高根公団駅近くに広がる集合住宅団地で、1961(昭和36)年に入居が開始された。馬場さんは団地が好きで、その活性化や再生に興味を持つようになったという。芝山高校在籍中は写真部に所属、同部の部長でもあった馬場さん。同部の顧問が社会科地理の授業を担当する上野剛史先生(現在は他校に勤務)で、上野先生自身は高根台団地にかつて住んでいたことから、高根台団地についての研究を学生時代から続けている人物。
2021年11月、高根台公民館で開催された「第1回町づくりサミット」に上野先生は馬場さんを誘った。それがきっかけで、同イベントでは自身が調べてきた高根台団地の研究~提案を同校の加藤璃星さんとともに発表。その翌年は「発表甲子園~高校生の体験発表会」(主催:聖徳大学)で「千葉県高等学校長
今回エントリーした「日本地理学会2023年春季学術大会高校生ポスターセッシ
馬場さんの発表によると、高根台団地は当時、「日本住宅公団」の新しい団地として、初めてのボックス型ポイントハウスや、現在では珍しくなったテラスハウスも有する団地。建築が段階的に進んだために新しい建物もあるが、古いものは建築後すでに60年程が経過。老朽化が進み、建物の建て替えが求められる時期に入っている。一部はアートヒル型や戸建てに建て替えられたものもあるが、3分の1程度の住棟はそのまま現存している。住人の高齢化も大きな問題であり、建て替えも容易ではないことなどが記されている。
それだけでなく、馬場さんは現地の調査や自治会、地区社会福祉協議会などへの聞き取り調査を行い、コミュニティ活動の現状も調べた。コミュニティサロン「ほっと処 よりみち」や、団地自治会が主催する「秋祭り」、「福祉フェスティバル」などで地域の人たちと話し合い、「団地の活動に高校生が参加してくれたことで活性化された」と言われた時はうれしかったと笑顔を見せる。
ポスターの中で馬場さんは、「高齢化の防止には若者の転入が必要。若者の転入には団地のネガティブイメージを払拭することが必要で、そのために外壁の塗装を明るく変更したり、既存の建物を改修して価値を高めるリノベーションを追加したり、団地初期の建物を有形文化財に登録するなど地域文化に誇りを持てるようにすることが、地域活性につながる」と提案する。
馬場さんは、自分が興味を持ったテーマを研究し、地域の人との交流も深めた経験などを含め、「高校生(後輩)に、同じような体験・経験をして